強烈な臭いにより飛行機や地下鉄、ホテルなどに持ち込みが禁止されているドリアンですが、赤ちゃんに離乳食として与えても良いのでしょうか?
(※ちなみに栄養価が非常に高く、美味な点から「果物の王様」と呼ばれています)
外の殻を割って中の種を取るのは分かるけど、いつからどのくらいの量を与えれば?
それに、アレルギーや消化についても心配・・・。
食べさせたら下痢や嘔吐をしてしまった!
というように、色々な疑問や不安をお持ちのママさんもおられると思います。
今日はそんな心配を解決するために、ドリアンについて徹底的に調査してきました!
私の集めた情報がママさんと赤ちゃんの役に立てば幸いです。
目次
赤ちゃんにドリアンはいつからどのように?
ドリアンは通常、生後11ヶ月~1歳頃の離乳食後期(パクパク期)から与えても良いとされています。
ただ、このドリアンのように南国系の果物に関しては「与えはじめる時期」について様々な意見や見解が出回っています。
一例を挙げると
- 生後6ヶ月から与えていた
- 少なくとも1歳を過ぎてから
- 2歳を過ぎてからが好ましい
- 3歳まではダメ
- 遅ければ遅いほど良い
というように色々な育児サイトを見て回りましたが、大半はアレルギーが心配なので「あまり早いうちから与えない方が無難」という傾向が見られました。
それはさておき、食べさせ方としてはまずトゲトゲの殻を縦に割ります。
鉈(なた)などがあれば良いですが、包丁を使う場合にはケガをしないように充分な注意が必要です。
殻が割れたら中に入っている「種の周りのクリーム状の部分」をスプーンですくい取って与えましょう。
国によってはこの「種」も焼いたり茹でたりして食べる地域がありますが、一般的ではないのでやめた方が無難です。
赤ちゃんが食べてくれない場合には?
冒頭でも書きましたがドリアンはとにかく臭いです。
鼻がよく利く赤ちゃんの場合、嫌がることも予測されますので無理をしないようにしましょう。
そのままのドリアンが赤ちゃんの口に合わない場合には、ベビーダノンなどの乳幼児向けヨーグルトに混ぜるという方法もあります。
臭いはそう変わりませんが、舌触りが良くなって食べやすくなります。
ちなみにこんなヨーグルトです。
それから、赤ちゃんには加熱してからの方が良いのでは?とお考えの方もおられると思います。
基本的に赤ちゃんに与える果物について加熱は不要ですが、メリットはいくつかあります。
- 果物によっては甘味が増す
- 柔らかくなるのでお腹に優しい(消化に良い)
- 食中毒の予防(熱で殺菌される)
- アレルギーが出にくくなる
果物の多くは加熱により酸味が抑えられて甘味が増すほか、全体的に柔らかくなるので赤ちゃんにとっても食べやすくなります。
それから私たち大人と比べると赤ちゃんはまだまだ菌に対する抵抗力が少ないものです。
まな板や包丁、果物自体に付着している雑菌を除去するためにも加熱は有効です。
アレルギーについては下の項目で詳しく説明しますが、加熱されたものと比べて非加熱の方がアレルゲンになりやすい場合があります。
これはアレルギーを引き起こす原因となるタンパク質が熱によって変化することによります。
ドリアンについても同様で、加熱されたものなら大丈夫でも生で食べたらアレルギーが出たというケースもあります。
このように、上で挙げたような点が心配に思われる方には食前の加熱をおススメします。
デメリットとしてはドリアンに含まれているビタミン類が減少したり、もともとの風味が損なわれることが考えられます。
ドリアンは離乳食に向いているの?
上の項目でも少し触れましたが、ドリアンは無理に離乳食として食べさせなくても良い果物と言えます。
まず、消化に関係するものとして
- 消化時間が長くかかる
- 食物繊維量はリンゴの2倍以上
- 脂肪分が多い
といった特徴があります。
脂肪分を多く含むドリアンは消化時間が長く、大人でも2時間以上かかるといわれています。
「腹持ち」が良いという考え方もありますが、体内にとどまる時間が長ければ長いほど胃腸への負担になります。
次に食物繊維(特に不溶性)についてですが、これは少ない方が消化に良いとされています。
ドリアンの可食部100グラムに含まれているのは平均して3.8グラム(果物の中では多い方)となっています。
参考までに同じ100グラムで比較するとリンゴは1.5グラム、バナナは1.1グラムです。
栄養面についてはビタミンB1、B2、C、Eなどが飛び抜けて多く含まれています。
ミネラルではカリウムや銅、モリブデンなどが豊富です。
そのため、免疫力アップによる風邪の予防や体調を整える効果も期待できます。
ただ、他にリンゴやバナナといった離乳食に適した果物がありますので、「こんな果物もあるんだよ」という感じで与えるのが良いでしょう。
食べ過ぎるとどうなるの?
次にドリアンの分量について説明します。
赤ちゃんに初めて食べさせる場合、まずはスプーン1杯からスタートしましょう。
何ともなければ日を追って様子を見つつ、少しずつ量を増やしていく方が無難です。
どんどん食べるからといって一度に大量に食べさせるのは控えましょう。
食べ過ぎると消化不良で下痢になったりします。
それに、ドリアンは他の果物に比べてカロリーが高めです。
参考までに赤ちゃんの月齢別にみたドリアンの分量を紹介しておきます。
私の勤務先におられる小児科の先生と、管理栄養士の方に適量を聞いてきました。
(※単位は1日あたりです)
- 11ヶ月~1歳(パクパク期) ・・・1~2切れ(約10グラム)
- 1歳~1歳半(完了期)・・・・・・2~3切れ(約20グラム)
- 1歳半~2歳(幼児期)・・・・・・2~3切れ(約25グラム)
- 2歳~3歳(幼児期)・・・・・・・3~4切れ(約30グラム)
上記は「通常サイズのドリアンの可食部」で計算しています。
人によって分け方に大小がありますので、種を取り除いてグラム数を量るのが良いかと思われます。
赤ちゃんに与えた残りはパパやママで食べ切るか、小分けして冷凍しておくと良いでしょう。
ちなみに赤ちゃんの離乳食の内容や分量、食後の変化の有無などをカレンダーに書き込んでいくと、後から確認できるので便利です。
ドリアンでアレルギーは出るの?
ここではドリアンのアレルギーについて説明します。
実は果物に限らず、どんな食べ物でも多少のアレルギーの可能性があります。
政府の機関から発表されている資料によると、最もアレルギーが起こりやすいとされている20品目(そのうち果物は5品目)には含まれていません。
(参照:消費者庁 アレルギー表示についてより)
しかしながら、先述したように絶対大丈夫という訳ではありません。
症状としては『口腔アレルギー症候群』といって、特定の食品を食べた直後に口の周辺や舌、唇が赤く腫れたりする場合があります。
個人差によりますが、まれに嘔吐や下痢、全身に蕁麻疹(じんましん)、呼吸困難といった重症になるケースも報告されています。
食後1時間程度は赤ちゃんの口周りや、お腹の調子に変化が無いか気にしておきましょう。
もしドリアンで赤ちゃんにアレルギー反応が出た場合には
- リンゴ
- 桃
- バナナ
- オレンジ
- キウイフルーツ
などでも同様のアレルギーが出る場合があります。
その他にもパパイヤやマンゴー、パイナップルといった南国フルーツにも注意しておきましょう。
また、ドリアンに限らず何でも初めての食品を口にする場合には「平日の午前中が良い」といわれています。
それは、もし重大なアレルギー反応などが出た場合すぐに病院に駆け込めるからです。
これが日曜祝日の夜などでしたら、診てくれる病院も限定されてしまいます。
赤ちゃんの万一に備えておくという観点で、頭に入れておきましょう。
もし下痢や嘔吐をしてしまったら?
ドリアンを食べてから急にお腹がゆるくなったり、吐き戻してしまった場合にはすぐに食べさせるのをやめて他の症状(発熱や呼吸困難など)がないか確認しましょう。
下痢や嘔吐だけの場合でも原因は
- ドリアンの食物アレルギー
- 食べ過ぎによる消化不良
- 生食がお腹への刺激になった
- 胃が受け付けなかった
- 食中毒やその他の原因
というようにいくつか考えられます。
口の周りが赤くなったりするなどの症状が出ればアレルギーの可能性が高いのですが、下痢や嘔吐だけでは原因が特定しにくいのです。
そのため、食べさせる分量や与え方(調理方法など)に再検討が必要な場合もあります。
下痢や嘔吐の状態が続いたり、赤ちゃんに元気がないなどの場合には小児科を受診しましょう。
気になる方にはパッチテストなどのアレルギー検査をされることをおススメします。
少し余談ですが、ベビーグッズ全般としてはこちらもおススメです。
⇒おしゃれなベビーキッズ用品のセレクトショップ【I love baby(アイラブベビー)】
圧倒的な品揃えに加え、デザインの可愛さには一見の価値があると思われます。
赤ちゃんのお食事グッズだけでなく、衣類・おもちゃ・お出掛け用品・消耗品などが幅広く取り揃えられています。
まとめと私の体験談
このように与え始める時期やアレルギーについて調べていると、注意点も色々出てきました。
少し気をつければ済むものも多いので、あまり固く考えずに要点だけ押さえておきましょう。
それでは最後にまとめとなりますが
- 無理に早めず生後1歳前後から
- 種周りのクリーム状の部分を
- 生が不安な場合には加熱して
- 最初はスプーン1杯から
- 食後のアレルギーにも気を付けて
といったところでしょうか。
参考までに、私には2人の娘(現在2歳9ヶ月と0歳8ヶ月)がいます。
ドリアンについてはなかなか入手の機会がなく、未だに食べさせておりません。
実は私もこれまで食べたことがないので、食卓に並ぶ日が来たら親子で頂きたいと考えています。