お節料理の昆布巻きや京都のにしんそばとしても有名なニシン(鰊)ですが、赤ちゃんの離乳食としてはどうなのでしょうか?
※ちなみに、ニシンの卵が「カズノコ」になります。
先日スーパーの惣菜コーナーにてニシンの甘露煮を見かけ、ふとこんな疑問が頭に浮かんできました。
- 赤ちゃんにニシンはいつ頃から大丈夫?
- アレルギーが出たりしないだろうか?
- そもそも離乳食には向いているの?
などなど・・・ちょうど私にも1歳過ぎの娘がいますので、離乳食に関して時々悩むことがあります。
今日はそんな私と同じような疑問をお持ちの方々のために、調べてきたことを色々と紹介したいと思います。
毎日育児に追われ、何かと忙しい皆さんのお役に立てば幸いです。
目次
赤ちゃんにニシンはいつから大丈夫?
まずは気になるニシンの開始時期から見ていきましょう。
私の調べたいくつかの離乳食サイトによりますと、ニシンは基本的に生後7~8ヶ月頃の離乳食中期から与えても良いとされていました。
(ただし、調理方法によってはもっと遅い時期になる場合もあります)
というのも、ニシンは食用になる魚類を大きく3つに分けた場合において「赤身魚(あかみざかな)」に分類されています。
(見た目は青魚のようにも思われますが・・・)
他の2つは「白身魚(しろみざかな)」「青魚(あおざかな」となっていて、目安となる開始時期が違っています。
具体的に書き表しますと
- 白身魚・・・生後5~6ヶ月頃の離乳食初期から
- 赤身魚・・・生後7~8ヶ月頃の離乳食中期から
- 青魚・・・・生後9~10ヶ月頃の離乳食後期から
というように赤ちゃんに魚を食べさせる場合には、まず白身のものからがおススメです。
この順番は後の項目でも紹介しますが、アレルギーの出やすさとも関係があります。
赤ちゃんにニシンはどのように与えればいいの?
次にニシンの食べさせ方について考えてみましょう。
冒頭でも触れましたが、ニシンには昔から色々な食べ方があります。
一例を挙げると
- にしんそば(身欠きニシン)
- 塩焼き
- フライ
- 昆布巻き
- お刺身
などがあります。
ただ、この中で小さな赤ちゃんでも食べられそうなものは限られています。
「にしんそば」はニシン以前の問題で「そば」が食べられるようになっている必要があります。
そばはアレルギーが出やすい食材ですので、慎重に判断しましょう。
代用品としては、そばをうどんに替えた「にしんうどん」もおススメです。
ただし、添えられているニシンは甘露煮の場合が多く、味が濃く調理されています。
お節料理の昆布巻きも同じように塩分が高いため、そのままでは赤ちゃんに不向きとなります。
お刺身は生ものになりますので、消化能力的に少なくとも2歳までは控えた方が無難です。
なるべくなら3歳以降で、本人が嫌がらなければ少しずつ試してみましょう。
赤ちゃんの胃腸はまだまだ未熟ですので、お腹をこわして下痢をしたり食中毒の心配も出てきます。
そうなると単純に焼いたりフライにしたニシンの身をほぐし、ご飯やお粥に混ぜる程度しか方法が無さそうです。
煮る場合には「水煮」か薄めのお出汁で、身が崩れないように弱火で調理します。
それから注意点ですが、ニシンの小骨はよく見て取り除きましょう。
赤ちゃんの細い喉には引っかかりやすいものです。
ちなみに「加熱調理後のニシン」は冷凍保存が可能です。
もちろん離乳食だけでなく私たちの食材にも使えますので、下のような容器を試してみてはいかがでしょうか。
この容器は冷凍庫や電子レンジをはじめ、食洗機に入れて洗うのもOKという優れモノです。
魚介類以外にも大根や人参といった茹でるのに時間がかかる根菜などを小分けし、冷凍しておくのにも役立ちます。
容器自体が平べったい形になっていますので、冷凍庫の中でそれほど場所を取らないというメリットもあります。
少し余談ですが、ベビーグッズ全般としてはこちらもおススメです。
⇒おしゃれなベビーキッズ用品のセレクトショップ【I love baby(アイラブベビー)】
圧倒的な品揃えに加え、デザインの可愛さには一見の価値があると思われます。
赤ちゃんのお食事グッズだけでなく、衣類・おもちゃ・お出掛け用品・消耗品などが幅広く取り揃えられています。
ニシンでアレルギーが出たりするの?
上の項目でも少し触れましたが、ここではニシンのアレルギーについて説明します。
政府発表の資料によると、最もアレルギーが起こりやすいとされている27品目(そのうち魚介類は7品目)には含まれていません。
(参照:消費者庁 アレルギー表示についてより)
ただ、「比較的出にくい」というだけで100%大丈夫という訳ではありません。
魚介類アレルギーではエビやカニ、サバ(鯖)などが有名ですが、それ以外の食材でも多少のアレルギーの可能性はあります。
症状としては『口腔アレルギー症候群』といって、特定の食品を食べた直後に口の周辺や舌、唇が赤く腫れたりする場合があります。
その他にも
- 手足、身体の蕁麻疹(じんましん)
- 目のかゆみや充血
- 鼻水
- 喉の痛みや腫れ
- 喘息
- 下痢や嘔吐
というように、中には「花粉症」や「食中毒」に類似する症状が出る場合もあります。
念のため食後1時間くらいは赤ちゃんの口周りや、お腹の調子に変化が無いかチェックしておきましょう。
もしも、ニシンで赤ちゃんにアレルギー反応が出た場合には、
- サバ
- マグロ
- カツオ
- サケ(サーモン)
などでも同様のアレルギーが出る可能性があるため、食べさせる際には注意が必要です。
また、魚介類に限らず初めての食品を赤ちゃんに試すのは「平日の午前中が良い」といわれています。
それは、もし重大なアレルギー反応などが出た場合すぐに病院に駆け込めるからです。
これが土日祝日の夕方以降でしたら、診てもらえる病院を探すのが大変になります。
赤ちゃんの万が一に備えておくという意味でも、頭に入れておきましょう。
気になる方には小児科やアレルギー科で、パッチテスト(採血不要)などの検査をしてもらうことをおススメします。
そもそもニシンは離乳食に向いているの?
ここではニシンの栄養面などから、赤ちゃんの離乳食に適しているかどうかを検証していきます。
ニシンの旬としては10月~12月頃といわれており、この時期のものは脂も乗って美味しくなります。
含まれる栄養成分としては
- ビタミンB2・B6・B12
- ビタミンD・E
- ナイアシン
- 鉄分
- リン
などが豊富に含まれています。
特にこのニシンに含まれるビタミン類は、野菜などから摂取されにくいものが多いのです。
さらに近年では
- エイコサペンタエン酸(EPA) ・・・血液の流れを良くする
- ドコサヘキサエン酸(DHA)・・・・脳細胞を活性化させる
といった健康に役立つ必須脂肪酸にも注目が集まっています。
ただし、大量に食べればそれで良いという訳ではありません。
どんなに健康に良いと言われる食材でも、限度を超えれば消化不良で下痢を引き起こしたりします。
お米や野菜、肉類などと合わせてバランスの取れた食事を心掛けることが、赤ちゃんの健康に繋がっていきます。
調理方法に多少の工夫が必要であるものの、その優れた栄養面からニシンは離乳食に向いていると言えるでしょう。
余談ですがニシンはその昔、貧しい人々が食べる魚というイメージが強いものでした。
しかし現在では漁獲量が減っていて、逆に「高級食材」になりつつあります。
まとめと私の体験談
このように今回はニシンの開始時期や、アレルギーについて調べてきました。
そこまで大きな注意点などは出てきませんでしたが、要点だけでも覚えておいて損はないように思われます。
では最後にまとめですが
- 生後7~8ヶ月の離乳食中期頃から
- 煮たり焼いたりして十分な加熱調理を
- 小骨は面倒でもしっかり取り除いて
- 念のため最初は少量で様子を見ながら
- アレルギーは出にくいが一応の注意を
といったところでしょうか。
参考までに、先日ちょうど1歳2ヶ月になる娘にニシンを試してみました。
上の項目でも紹介したように素焼きにしてから身をほぐし、柔らかめのご飯に混ぜて与えてみました。
実はこのところ、娘には色々な魚を食べてもらっています。
味付けは皆無なのでどれも似たような感じかもしれませんが、今回もしっかりと食べてくれました。
食後にアレルギーなども出なかったため、ホッと一安心しています。
ニシンはアジやサバと違ってそうそう頻繁に食べる機会はなさそうですが、何でも好き嫌いせずに育って欲しいものです。
皆さんの赤ちゃんにも、特に問題なくニシンが食べられるよう願っています!