茶碗蒸しの中に可愛く入っていたりパパのおつまみにもなる銀杏(ぎんなん)ですが、小さな赤ちゃんにはどうなのでしょうか。
先日食べた茶碗蒸しの中の銀杏を見ながら、ふとこんな疑問が浮かんできました。
- 赤ちゃんに銀杏はいつ頃から大丈夫?
- 喉に詰まったりしないだろうか?
- 銀杏食中毒というのを聞いたことがあるけど?
などなど・・・小さな赤ちゃんの口に入るものは、私たちの食べ物よりも気になります。
今日は私と同じような疑問を持たれた方々のためにも、調べてきたことを色々と報告したいと思います。
毎日育児に追われる皆さんのお役に立てれば幸いです。
赤ちゃんに銀杏はいつから食べさせられる?
私がまず気になったのは、この銀杏の「開始時期」についてでした。
しかし、色んな育児サイトや離乳食の本を読んでみましたが、はっきりと「○○歳からOK」と表記されていませんでした。
出てきた情報にもバラつきが多く
- 1歳を過ぎてから
- 3歳までは控えた方が良い
- 5歳未満の食中毒が多い
- 歳の数以上に食べてはいけない
というように、開始時期としては結構幅広い意見が出てきました。
集めた情報を集約してみて、やや慎重になるかもしれませんが5歳を過ぎてから歳の数以上に与えないのが無難ではないでしょうか。
その理由として銀杏には
- 誤飲による喉詰めの危険がある
- 赤ちゃんの胃腸では消化されにくい
- 食中毒の危険性がある
(次の項目で詳しく説明します)
などが挙げられます。
茶碗蒸しの中に入っている銀杏は、小さいながらも基本的に「丸ごと」が多いと思われます。
この大きさはちょうど赤ちゃんの口に入りやすく、喉や気管支に詰まりやすいものです。
そのため、赤ちゃんが誤って飲み込んだりしないように注意が必要です。
万が一、赤ちゃんが銀杏を飲み込んで窒息状態に陥ったときには、すぐに救急車を呼びましょう。
その後で、背部叩出法(はいぶこうだほう)などにより詰まった銀杏を取り出す努力を試みます。
ただ、逆に銀杏を喉の奥に押し込んでしまう可能性もあるため、何度やっても取れない場合には無理をせず救急隊員の人にお願いしましょう。
それから銀杏はどちらかといえば消化に悪い食品になります。
次の項目で紹介する銀杏食中毒の症状の中にも「消化不良」が入っていたりします。
結論として、私たち大人よりも胃腸が未発達な赤ちゃんには控えた方が良いと思われます。
銀杏で食中毒になるの?
では次に、上の項目でも少し触れました「銀杏食中毒」について説明します。
これは、銀杏の成分の中に含まれているメチルピリドキシンという物質が原因といわれています。
このメチルピリドキシンは、成分的にビタミンB6によく似ていますが全く違う物質で、摂取することによって逆にビタミンB6を欠乏させてしまいます。
その結果、私たちの身体に必要なビタミンB6が不足してしまい、次のような中毒症状があらわれるというものです。
- 腹痛
- 嘔吐
- 下痢
- めまい
また、上記の症状よりも重症な場合には
- 痙攣(けいれん)
- 呼吸困難
- 意識消失
などが起こり、最悪の場合には死亡にも繋がる危険性があります。
そしてこの銀杏食中毒の約70%は5歳未満の乳幼児だそうです。
(参照:『イチョウのWikipedia 銀杏中毒』より)
上の項目で、「与えるのは5歳を過ぎてからが無難」とした最も大きな理由がこれに当たります。
また、銀杏食中毒は個人差や食べた時の体調にも影響を受けます。
ほんの数粒だけで中毒症状が出る場合もあれば、たくさん食べても何ともない子もいます。
もしも子供に銀杏を食べさせていて、上記のような症状が現れた場合にはすぐに食事を中断して様子をみましょう。
安易な素人判断は避け、必要だと感じたらすぐに小児科で診察を受けるか、夜間や休日なら救急車を呼ぶことも頭に入れておきましょう。
銀杏の殻(から)にも注意が必要?
銀杏は「むき身」になる前に硬い殻に包まれています。
そしてその殻の周りを覆っているあの「臭い果肉」には、手のかぶれや皮膚炎などを引き起こす「ギンコール酸」という物質が含まれています。
臭い果肉が付いていなくて一見綺麗そうでも、銀杏の殻の外側にはギンコール酸の成分が残っている場合があります。
肌の弱い方は念のため素手で触らず、調理用のビニール手袋を着用されることをおススメします。
特に野山や街路樹の下から拾った銀杏や、知り合いなどからの「頂き物」には注意が必要です。
銀杏でもアレルギーが出たりするの?
それから銀杏のアレルギーについて考えてみましょう。
参考までに、政府が発表している「特にアレルギーが出やすい食品一覧」には含まれていません。
(参照:消費者庁 アレルギー表示についてより)
だからといって絶対に大丈夫というわけではなく、銀杏も食品である以上は多少のアレルギーの可能性があります。
症状的には『口腔アレルギー症候群』といって、食べた直後などに口まわりや舌、唇が赤く腫れてくる場合があります。
赤ちゃんによっては、口だけでなく全身に蕁麻疹(じんましん)が出たりするケースもあります。
このようなアレルギー反応には
- 即時性・・・食後すぐ~30分以内に出る
- 遅延性・・・食後数時間~数日経ってから出る
というように2つのパターンが存在します。
即時性の場合には原因を特定しやすいのですが、遅延性となると「どの食品がアレルギーになるのか分かりにくい」ということになります。
また、稀な例として呼吸困難や痙攣(けいれん)といった、激しいアレルギー症状が起きる場合もあります。
これは『アナフィラキシーショック』といわれ、放っておくと赤ちゃんの生命に関わります。
もし、そのような状態に陥った際には迷わず救急車を呼びましょう。
気になる方には、採血が不要で検査ができる「パッチテスト」などもあります。
ちなみにアレルギー持ちの赤ちゃんでも、比較的食べやすいレトルト離乳食を見つけました!
これは食品の中で最もアレルギーになりやすい7大アレルゲン(卵、牛乳、小麦、そば、落花生、えび、かに)を使用していません。
レトルトパウチされていて、食べ切りサイズの80グラムなのでお出掛けの際にも便利です。
我が家では赤ちゃんの防災非常食としても買い置きしています。
少し余談ですが、ベビーグッズ全般としてはこちらもおススメです。
⇒おしゃれなベビーキッズ用品のセレクトショップ【I love baby(アイラブベビー)】
圧倒的な品揃えに加え、デザインの可愛さには一見の価値があると思われます。
赤ちゃんのお食事グッズだけでなく、衣類・おもちゃ・お出掛け用品・消耗品などが幅広く取り揃えられています。
まとめと私の体験談
このように銀杏の開始時期や食中毒について調べてみると、結構重要な点が見えてきました。
大切な赤ちゃんにもしものことがあっては大変です。
おさらいの意味も込めてまとめになります。
- 5歳までは与えない方が無難
- 5歳を過ぎても「歳の数」を限度に
- 最初は1粒で様子を見ながら
- 喉詰めやアレルギーにも気を付けて
- 無理に食べさせる必要はないとも言える
といったところでしょうか。
秋の味覚のひとつでもある銀杏ですが、実際には「独特の苦味」や「好みの分かれる臭気」があります。
私は大好きな方なので、あれば何粒でも食べてしまいます。
幸いなことにこれまで銀杏食中毒らしき症状は出たことがありませんが、自分の子供に与える際には気を付けようと思いました。
成人してからも銀杏食中毒になる場合があるそうなので、赤ちゃんだけでなくパパママの皆さんにも注意された方が無難です。
銀杏は意外とカロリーもありますので、与え過ぎないよう程々にしておきましょう。