姿はウナギとよく似ていて天ぷらやかば焼きが美味しいアナゴ(穴子)ですが、赤ちゃんの離乳食にはどうなのでしょうか?
先日、たまたま太巻きの中に入っていたアナゴを食べながら、こんな疑問が頭に浮かんできました。
- 赤ちゃんにアナゴはいつ頃からOK?
- アレルギーが出たりしないだろうか?
- そもそも離乳食としてはどうなの?
などなど・・・私と同じような疑問や不安をお持ちの方もおられると思います。
今日はそんな皆さんの心配を解決するため、アナゴについて徹底的に調べてきました!
参考までに、ウナギに関することは下記の記事にまとめてあります。
合わせて知識の足しにして頂ければ幸いです。
目次
赤ちゃんにアナゴはいつからOK?
私の調べたところ、アナゴについてはっきりと「〇歳から大丈夫」と表記されている資料があまり見つかりませんでした。
最も早い時期では生後9~10ヶ月の離乳食後期頃で、遅い方が好ましいという意見では8歳位までは控えるべきというサイトもありました。
ただその中でも、生後2~3歳辺りで様子を見ながら少しずつ試してみるという意見が多いようでした。
その主な理由とされるのがアレルギー問題(後述します)であったり、アナゴの「脂っこさ」による消化面での心配です。
それから、かば焼きなどにかかっている「タレ」の濃さが気になるという方もおられます。
アナゴに関するワンポイントとは?
日本国内で通常「アナゴ」と言えば「マアナゴ」を指します。
しかしながら1皿100円といった激安の回転寿司などでは、代用品として「マルアナゴ」というウナギ目ウミヘビ科の魚を使用する店もあるそうです。
ちなみにマアナゴはウナギ目アナゴ科ですので、ウナギ目ウミヘビ科のマルアナゴとは親戚関係・・・みたいなものでしょうか。
もちろんマルアナゴもマアナゴ同様に食用ですので、そこまで気にする必要は無いとも言われています。
それから市場に出回っているアナゴには、国産と外国産(主に韓国産)があります。
産地についてこだわりのある方は、表示や記載などをしっかりと確認されることをおススメします。
赤ちゃんにアナゴはどのように?
では次にアナゴの食べさせ方について見ていきましょう。
アナゴを使った料理の一例としては
- かば焼き
- 煮アナゴ
- アナゴ飯(めし)、アナゴ丼
- アナゴ寿司、ちらし寿司、太巻き
- 天ぷら、から揚げ
などが知られています。
しかし、上記の中で小さな赤ちゃんや子供でも食べられるものは限られています。
実際には食べさせる子供の月齢や年齢に関わってきますが、タレのしっかりかかったものや硬めの揚げ物などは避けた方が良いでしょう。
そうなると薄味で調理した煮アナゴや、柔らかくほぐした身を混ぜたアナゴ飯(粥)がおススメとなります。
なるべく味が薄くなるようにご飯と身のバランスを考えながら、「ひつまぶし風」に仕上げるのも良いですね。
私はあまり見かけたことがないのですが、ネットで調べてみると「アナゴの白焼き」もあるようです。
ウナギのそれは結構有名ですが、もしアナゴでもあれば薄味で赤ちゃんの口にも合いそうです。
また、注意点としてアナゴには小さな骨があります。
調理された市販の物やお寿司屋さんならほぼ取り除かれていますが、それでも食べていると口の中に残ることがたまにあります。
赤ちゃんの喉に刺さることも十分考えられますので、お箸やフォークなどで身をほぐしながら小骨を取りましょう。
それからアナゴの皮は弾力があり、小さな子供の歯ではなかなか嚙み切れない場合があります。
口に残ったりすると食べにくいと思われますので、小骨と同様に取り除いてアナゴの「身だけ」にしておきましょう。
赤ちゃんや子供に食べさせる分量は?
食べさせ方がだいたい分かりましたので、次は分量について考えてみましょう。
ちょうど私の勤務先に管理栄養士の方がおられましたので、少しお話を聞くことができました。
あくまで目安ですが、以下に教えてもらったアナゴの分量を紹介しておきます。
(1食あたりの量です)
- 1歳未満・・・細かくほぐすか、みじん切りで少量
(タレの部分はなるべく避けて) - 1歳~2歳・・・1センチ程度に切ったものを2~3切れ
(タレの部分はまだ少量で) - 2歳~3歳・・・2センチ程度に切ったものを2~3切れ
(タレの部分はまだ少量で) - 3歳以降・・・自分で食べられるならそのまま2~3切れ
(タレの部分は程々に)
アナゴの身は脂質が多い分、他の魚よりも高カロリー(100グラムで161kcal)となっています。
主食のお粥(ご飯)や他のおかずとも調整しながら、カロリーの過剰摂取にならないように食べさせてあげましょう。
アナゴでアレルギーが出ることも?
どんな食品でもそうですが、アナゴにもアレルギーの心配が考えられます。
政府発表の資料によると、最もアレルギーが起こりやすいとされている27品目(そのうち魚介類は7品目)にアナゴは含まれていません。
(参照:消費者庁 アレルギー表示についてより)
しかしながら「出やすくはない」というだけで、100%大丈夫という訳ではありません。
魚介類のアレルギーではサバや鮭、エビやカニなどが有名ですが、その他の食材でも多少のアレルギーの可能性はあります。
症状としては『口腔アレルギー症候群』といって、食事中や食後に口の周辺や舌、唇が赤く腫れたりする場合があります。
個人差もありますが、まれに嘔吐や下痢、全身に蕁麻疹(じんましん)、呼吸困難といった重症になるケースも報告されています。
食後1時間程度は赤ちゃんの口周りや、お腹の調子に変化が無いか気にしておきましょう。
もしも、アナゴで赤ちゃんにアレルギー反応が出た場合には、
- サバ
- 鮭
- ウナギ
- 鱧(ハモ)
などでも同様のアレルギーが出る可能性があるため、食べさせる際には注意が必要です。
サバや鮭は魚の中でもアレルギーが出やすく、ウナギやハモはアナゴと同じ「ウナギ目(もく)」に分類されているためです。
また、アナゴに限らず何でも初めての食品を口にする場合には「平日の午前中が良い」といわれています。
それは、もし重大なアレルギー反応などが出た場合すぐに病院に駆け込めるからです。
これが土日祝日の夕方以降でしたら、診てもらえる病院を探すのが大変になります。
子供の万が一に備えておくという意味でも、頭に入れておきましょう。
気になる方には小児科かアレルギー科で、パッチテストなどの検査をしてもらうこともできます。
ちなみにネットで色々調べているうちに、小さな子供のかかりやすい病気や日々の健康に関する情報について、詳しく書かれた本を見つけました。
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病院に行くかどうか迷ったり、こんな時にはどうしたら?というような身近な疑問の解決に役立つ内容となっています。
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アナゴは離乳食としてどうなの?
上の項目でも少し触れましたが、アナゴは無理に離乳食として食べさせなくても良い食材とも言えます。
まず、消化に関係するものとして
- 脂質(脂肪分)が多く消化に時間がかかる
- タレ(主にしょう油と砂糖)の味が濃い
- 小骨や皮が赤ちゃんには不向き
といった難点があります。
ただ、アナゴの身は他の魚よりも柔らかめで食べさせやすい点と、栄養面でも優れているという特徴があります。
カロリーはやや高めですが高タンパクで、良質なビタミン類(A、B1、B2、B6、B12、D、Eなど)を多く含んでいます。
さらにカリウムやカルシウム、鉄分といったミネラル類も豊富です。
注意点として、その高い脂質(脂肪分)により胃腸が受け付けず下痢や嘔吐をしてしまう可能性はあります。
食べ過ぎに注意しながら、「こんなお魚もあるんだよ~」という感じで少しずつ与えてみるのが良いでしょう。
まとめと私の体験談
このように今回は、アナゴについての開始時期やアレルギーについて調べてきました。
多少の注意点が見つかりましたので、ポイントだけでも押さえておくと良いでしょう。
それでは最後にまとめとして
- 生後2~3歳位になってからという意見が多い
- 小骨と皮はしっかり取り除いて
- 初めては少量で様子を見ながら
- タレは味が濃いので程々に
- 食後のアレルギーにも一応の注意を
といったところでしょうか。
冒頭の続きになりますが、私の娘(2歳)にも太巻きの中に入っていたアナゴを少しだけ食べさせてみました。
大食いな娘は手で掴んで口に入れると、数回モグモグしただけですぐに飲み込んでしまいました。
初めてでしたのでその日は2切れだけにしておきましたが、特にアレルギーも出ずお腹の調子も大丈夫でした。
このようにだんだん食べられる食材が増えてくるのは、親としても嬉しい限りですね。
皆さんの赤ちゃんや子供さんにも、問題なく美味しいアナゴが食べられるように願っています!