お正月のおせち料理には定番とも言える伊達巻(だてまき)ですが、赤ちゃんの離乳食にはどうなのでしょうか?
※別名として「伊達巻き卵」や長崎では「カステラ蒲鉾(かまぼこ)」とも呼ばれているそうです。
実は私にもちょうど1歳で離乳食真っ盛りの娘がおります。
先日行きつけのスーパーにて伊達巻を見かけ、こんな疑問が浮かんできました。
- 赤ちゃんに伊達巻はいつ頃からOK?
- 塩分が多かったりしないだろうか?
- 添加物やアレルギーの心配は?
などなど、おそらく私と同じようにお考えのママさんも多いのではないでしょうか。
もしかするとおせち料理に出てきて、気になった方がおられるかもしれませんね。
今日はそんな伊達巻について、私なりに集めた情報を紹介していきたいと思います。
毎日育児に奮闘されている皆さんのため、少しでも役に立てば幸いです。
目次
赤ちゃんに伊達巻はいつからどのように?
まず最初は伊達巻の開始時期に注目してみましょう。
私が調べた育児本や離乳食サイトでは、なるべく1歳を過ぎてからという記述が多いようでした。
ただし無条件にOKという訳ではなく、1口あたりの大きさや分量などには注意が必要と思われます。
どんな食品でもいきなりたくさん食べさせるとお腹をこわしたり、後述するアレルギーの可能性も出てきます。
はじめはスプーン1~2口程度で、少量からお試しされることをオススメします。
食べさせ方としては、細かくほぐしておかゆやうどんに混ぜるのが良いかと思われます。
周りにある「焼き色」が付いた部分は少し硬いため、慣れないうちは中の黄色部分だけを食べさせてあげましょう。
ちなみに赤ちゃんが1歳未満の場合などには無理をせず、まずはこんなベビーフードから試してみてはいかがでしょうか。
こちらは生後5ヶ月頃からOKと記載されていました。
原材料には白身魚のタラが使われており、食べやすいように裏ごしもされています。
常温保存が可能なため、ちょっとしたお出掛けやおかずに困った時にも役に立つ事でしょう。
「伊達巻」という名前の由来とは?
ちょっと余談になりますが、伊達巻の名前の由来について紹介しておきます。
いくつかある中で主だったものとしては
- 戦国武将である伊達政宗の好物だった
- お洒落(しゃれ)で凝った意味の「伊達もの」から
- 和服の着崩れを防ぐ「伊達巻・伊達締め」から
というように諸説あるようです。
(参考資料:Wikipediaの伊達巻のページより)
伊達政宗が好きだったかどうかは分かりませんが、普通の卵焼きより豪華であることは確かですね。
ちなみに和服の帯の1種でもある「伊達締め」はこんな感じです。
(画像引用:「着物着こなし 山中のり子先生」のHPより)
どちらかと言うと、伊達巻を作る際に使う「巻き簾(す)」の方に似ている気もします。
含まれている塩分の量はどのくらい?
皆さんもご存じのように、市販されている伊達巻には味付けや保存のためある程度の食塩が使用されています。
実際にどれ位なのか、私がスーパーで買ってきた2種類の伊達巻の塩分を比較してみましょう。
下記に100gあたりの塩分を計算してみました。
- 紀文食品「ふっくら伊達巻」・・・1.29g
- つきじ海鮮「伊達巻」・・・・・・0.99g
というように、紀文食品の伊達巻きの方が若干塩分が高いように思われます。
ただ、砂糖もそれなりに使われているため「甘み」の方が前面に出ている感じもします。
食事としてのおかずとも言えますが、ロールケーキやカステラに似ていることから「お菓子」という位置付けも考えられます。
与える前に塩抜きをした方が良いの?
上の項目にて、伊達巻に使われている塩分の多さがお分かり頂けたかと思います。
後述しますが実は砂糖も意外と多く含まれています。
そのため気になる方には、沸かしたお湯にくぐらせるといった「塩・砂糖抜き」をおススメします。
茶こしや柄の付いた小さめのザルがあると便利ですが、火にかけたお鍋のふちは熱いので注意が必要です。
ちなみに伊達巻のような水分を含む加工食品に関しては、細菌や微生物が繁殖しやすいと言われています。
赤ちゃんの胃腸はまだまだ未発達で、ちょっとしたことでお腹の調子を崩しやすいものです。
パウチを開けてから必要以上に素手でベタベタ触ったり、常温で長時間放置するのは避けた方が無難です。
伊達巻は製造過程で一度火が通っていますが、食中毒予防の観点からも塩分・糖分抜きを兼ねた再加熱をおススメします。
賞味期限の確認と合わせて、夏場や梅雨の時期などは特に注意しておきましょう。
伊達巻は冷凍保存も可能?
市販されている伊達巻の賞味(消費)期限は意外と短いように思われます。
そして上の項目にも書きましたが、一度開封したものはなるべく早く食べ切ることが推奨されています。
それでも残ってしまった場合には、私たちが食べて消費するか冷凍保存がおススメです。
解凍後の食感が多少変わるものの、成分まで変わる訳ではありませんのでこんな容器を試してみてはいかがでしょうか。
この容器は冷凍庫や電子レンジをはじめ、食洗機に入れて洗うのもOKという優れモノです。
伊達巻以外にも大根や人参といった茹でるのに時間がかかる根菜などを小分けし、冷凍しておくのにも役立ちます。
容器自体が平べったい形になっていますので、冷凍庫の中でそれほど場所を取らないというメリットもあります。
少し余談ですが、ベビーグッズ全般としてはこちらがおススメです。
⇒おしゃれなベビーキッズ用品のセレクトショップ【I love baby(アイラブベビー)】
圧倒的な品揃えに加え、デザインの可愛さには一見の価値があると思われます。
赤ちゃんのお食事グッズだけでなく、衣類・おもちゃ・お出掛け用品・消耗品などが幅広く取り揃えられています。
伊達巻に含まれる添加物やアレルゲンとは?
ちなみにどんな食材でも、少なからずアレルギーが出る可能性があります。
参考までに、アレルギーになりやすい食材をまとめて政府が発表していますので紹介しておきます。
(参照:消費者庁 アレルギー表示についてより)
ここでは塩分の項目でも紹介した2種類の伊達巻について、原材料をチェックしてみたいと思います。
紀文食品の「ふっくら伊達巻」は?
ではまず、この伊達巻から見ていきましょう。
練り物製品において大手でもある紀文食品の伊達巻で、私の地域のスーパーではよく見かけます。
というより、これ以外の伊達巻を探す方が難しいくらいです・・・。
そして気になる原材料ですが、細かくて見にくいので全部書き出してみました。
- 鶏卵
- 砂糖
- 魚肉
- 発酵調味液
- でん粉
- ハチミツ
- 食塩
- 調味料(アミノ酸等)
- 着色料(カロチン)
というように、卵のほか魚肉(何の魚かは記載無し)やハチミツが使われています。
この伊達巻の表面がテカテカしていたのは、ハチミツが塗られているためでした。
ご存知の方もおられると思いますが、ハチミツには「ボツリヌス菌」が混入している可能性があります。
この菌が体内に入ると乳児ボツリヌス症を発症する危険があるため、1歳未満の赤ちゃんには与えない方が良いと言われています。
(実際に数年前、この症状が原因で赤ちゃんが1人亡くなっています)
また、アレルギーになりやすい食品に関しては
- 卵
- 大豆
などが挙げられます。
これらの食品でアレルギーが出る赤ちゃんには気を付けましょう。
参考までに栄養成分表示も載せておきます。
炭水化物も多く、カロリーもそれなりに高いことが分かりますね。
つきじ海鮮の「伊達巻」は?
続いて2番目はこちらの製品となります。
少し遠方にあるスーパーでようやく見つけた1品でもあります。
紀文の伊達巻よりも焼き目が薄く付けられています。
原材料としては
- 鶏卵
- 砂糖
- 魚肉(たら)
- 澱粉(馬鈴薯)
- 食塩
- 味醂(みりん)
- 植物油
- 乳化剤
- 保存料(ソルビン酸)
というようにこちらの魚肉には「たら」が使用されています。
そして気になるハチミツは使われていません。
ちなみに内容表示は多く使われている順に記載されています。
つまりは、食塩よりも砂糖の方が多く含まれているということになりますね。
アレルギーになりやすい食品に関しては、
- 卵
- 大豆
というように、紀文の伊達巻と同様でした。
栄養成分表示も載せておきます。
紀文の伊達巻と比べると低カロリーで、食塩相当量も少なくなっています。
ハチミツの有無も考えるとこちらの伊達巻の方がおススメですが、既製品である以上添加物や味の濃さは気になります。
どちらにしても市販の伊達巻に関しては、たまに与える程度にとどめておきましょう。
そもそも赤ちゃんには肉や魚、野菜といった自然食品を中心に、無添加や減塩に配慮した離乳食を食べさせるのが好ましいと思われます。
伊達巻でアレルギーが出ることも?
上の項目でも紹介したように、市販されている伊達巻には卵・大豆などが使用されています。
そのためこれらのアレルギーを持った赤ちゃんが食べた場合、口周りや舌などが赤く腫れる症状(口腔アレルギー症候群)が出る可能性があります。
赤ちゃんの体質にもよりますが、ひどい場合には口周りだけでなく身体中に蕁麻疹(じんましん)が出る恐れもあります。
そして、このようなアレルギー反応には
- 即時性・・・食べた直後~30分以内に出る
- 遅延性・・・食べて数時間~数日後になってから出る
というように2つのパターンがあります。
即時性の場合には原因となる食品が分かりやすいのですが、遅延性では「どの食材で出たのか判別しにくい」という難点があります。
もし赤ちゃんに伊達巻を食べさせていて、口周りや身体に異常が確認された場合には、すぐに食事をやめて様子をみましょう。
まれなケースでは、呼吸困難や痙攣(けいれん)といった重症になることも考えられます。
最終的にはママの判断ですが、しばらく経っても体調が思わしくない場合には皮膚科や小児科を受診された方が無難です。
特にお正月でしたら、普通の病院は休診されているところがほとんどでしょう。
赤ちゃんにとって初めての食材などは、この時期なるべく避けた方が良いとも言われています。
ちなみにネットで色々調べているうちに、小さな子供のかかりやすい病気や日々の健康に関する情報について、詳しく書かれた本を見つけました。
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病院に行くかどうか迷ったり、こんな時にはどうしたら?というような身近な疑問の解決に役立つ内容となっています。
また、私自身も愛読していますが子育て全般に関する「育児本」として、このシリーズが分かりやすくておススメです。
⇒【楽天ブックス】子育てハッピーアドバイス 明橋大二 著 / 太田知子 イラスト
文字ばかりではなく、可愛らしいイラストや4コマ漫画が随所にありますので、気軽に読み進めることができます。
ご自身で読まれる以外に、初めてお子さんが生まれたご家庭へのプレゼントとしても喜ばれることでしょう。
まとめと私の体験談
このように赤ちゃんに対する伊達巻の開始時期やアレルギーについて調べたところ、いくつかの注意点が見つかりました。
最後にまとめとなりますが、
- 与えるなら生後1歳を過ぎてから
- 「焼き目」を避けて細かくほぐして
- 気になる場合には塩・砂糖抜きを
- はじめは少しずつ様子を見ながら
- 添加物やアレルギーにも注意して
といったところでしょうか。
参考までに私の娘(1歳)には、お正月が明けてから試してみました。
前述の「つきじ海鮮」のものをほぐし、うどんに混ぜてみたところペロッと完食でした。
ただやはり添加物や塩分・糖分が気になりますので、うちでもまた来年のお正月にしておくつもりです。
皆さんのご家庭でも与え過ぎに注意して、赤ちゃんがこれからも元気に成長されますように!