おでんやうどん、煮物の具としても美味しいさつま揚げですが、赤ちゃんの離乳食としてはどうなのでしょうか?
私にもちょうど1歳で離乳食真っ盛りの娘がおります。
頃合的には後期~完了期ですが、さつま揚げのような加工食品はこれまで試したことがありませんでした。
その理由としては
- いつ頃から食べさせられる?
- 塩分や油が多過ぎないだろうか?
- アレルギーの心配は?
といった不安や疑問が浮かんできたからです。
おそらく私と同じようにお考えの方も多いのではないでしょうか。
今日はそんなさつま揚げについて、私が調べた情報を紹介したいと思います。
育児でお忙しい皆さんにとって、少しでも参考になれば幸いです。
目次
赤ちゃんにさつま揚げはいつからどのように?
まず最初はさつま揚げの開始時期から見ていきましょう。
私が調べた育児本や離乳食サイトには、だいたい生後11ヶ月~1歳頃の離乳食完了期から少しずつなら大丈夫と紹介されていました。
ただし急にたくさん食べさせるとお腹をこわしたり、後述するアレルギーの可能性も出てきます。
はじめはスプーン1~2杯程度の少量から試されることをおススメします。
さつま揚げは煮込むと少し柔らかくなりますが、赤ちゃんの離乳食には細かく刻むかすり潰した方が無難と思われます。
大きなままだと喉に詰まる恐れもありますので、5ミリ角程度のサイコロ状に刻んであげましょう。
食べさせ方としてはおかゆやうどんに混ぜたり、お味噌汁の具材に加えるのもいいですね。
ただ、赤ちゃんの月齢がそこまで足りていない場合には無理をせず、先に下のようなベビーフードを試してみてはいかがでしょうか。
こちらは生後5ヶ月頃からOKというもので、さつま揚げにはまだ少し早い赤ちゃんにおススメです。
原材料には白身魚のタラが使われており、食べやすいように裏ごしされています。
なるべく塩抜きと油抜きを?
スーパーなどで市販されているさつま揚げの多くは、そのままでも食べられる程度に味付けがされています。
皆さんご存知のとおり、おでんなどでは美味しい「お出汁」が出てきます。
しかしながらこの味付けは、赤ちゃんにとってやや濃い目であると思われます。
参考までに、私が近所のスーパーで買ってきた3種類のさつま揚げの塩分に注目してみましょう。
それぞれのさつま揚げ100gにおける食塩相当量を比較してみます。
- 紀文食品の「さつま揚」・・・・1.27g
- かね貞の「さつま揚」・・・・・1.90g
- 岡留蒲鉾の「さつま揚げ」・・・表示なし
というように、岡留蒲鉾のさつま揚げに関しては栄養成分表示がされていませんでした。
仕方ありませんので他2つの製品の塩分だけを見てみると、紀文食品の「さつま揚」の方が塩分少な目でおススメとなります。
赤ちゃんに与える場合には、細かく刻んでから熱湯で数分茹でて「塩抜き」と「油抜き」をしておきましょう。
さつま揚げをそのまま茹でるより、包丁で細かく切ってからの方が効率よく塩や油が抜けます。
「柄付きのざる」や「茶こし」があると便利ですが、柄が短いものはお鍋のふちで火傷しないように気を付けましょう。
ただしこれで塩分と油分が全て抜けるわけではありませんので、その後の味付けは不要と思われます。
赤ちゃんの離乳食は基本的に「薄味」ということも頭に入れておきましょう。
ちなみにさつま揚げの味付けには食塩だけでなく、砂糖やアミノ酸なども使用されています。
さつま揚げは離乳食として気軽に使いやすい反面、そればかりに偏らないようバランスの取れたメニューを心掛けたいですね。
加えてさつま揚げのような「練り物」には、細菌や微生物が繁殖しやすいと言われています。
赤ちゃんの内臓はまだまだ未発達で、ちょっとしたことでお腹の調子を崩しやすいものです。
さつま揚げは製造過程において油で揚げられていますが、食中毒予防の観点からも食前の再加熱をおススメします。
賞味期限の確認と合わせて、夏場や梅雨の時期などは特に注意しておきましょう。
さつま揚げは冷凍保存できる?
さつま揚げは加工食品ですが、総菜コーナーなどで売られているものは基本的に賞味(消費)期限が短めです。
そして一度開封したものは、なるべく早めに食べ切ることが推奨されています。
しかしどうしても残ってしまった場合には冷凍保存がおススメです。
解凍した時の食感が少し変わることもありますが、下のような容器を試してみてはいかがでしょうか。
この容器は冷凍庫や電子レンジをはじめ、食洗機に入れて洗うのもOKという優れモノです。
さつま揚げ以外にも大根や人参といった茹でるのに時間がかかる根菜などを小分けし、冷凍しておくのにも役立ちます。
容器自体が平べったい形になっていますので、冷凍庫の中でそれほど場所を取らないというメリットもあります。
少し余談ですが、ベビーグッズ全般としてはこちらもおススメです。
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さつま揚げのアレルギーや添加物とは?
ちなみにどんな食材でも、少なからずアレルギーが出る可能性があります。
参考までに、アレルギーになりやすい食材をまとめて政府が発表していますので紹介しておきます。
(参照:消費者庁 アレルギー表示についてより)
ここでは塩分の項目でも紹介した3種類のさつま揚げについて、原材料をチェックしてみます。
紀文食品の「さつま揚」は?
まずは練り物業界大手でもある、紀文食品のさつま揚げを見てみましょう。
形は標準的な小判型で、食べやすそうな厚さとなっています。
『おいしさそのまま 塩分25%カット』と表示されています。
ちなみにこの表示は、紀文食品の他の製品でもよく見かけます。
会社を挙げて塩分控えめに取り組んでおられるようですね。
それから裏面の原材料名は細かいので、全部書き出してみました。
- 魚肉
- でん粉
- 植物性たん白
- 砂糖
- ぶどう糖
- 卵白
- 食塩
- かつおエキス
- 酵母エキス
- 植物油/ソルビット
- 加工でん粉
- 調味料(アミノ酸等)
- V.C
と表記されています。
「魚肉」としか書かれていないため「何の魚」が使われているかは分かりませんでした。
このようにアレルギーの出やすい食品について、目立つように書かれているのも良心的ですね。
- 卵
- 大豆
でアレルギーが出る赤ちゃんには注意が必要です。
製品100gに含まれる塩分の計算ですが、栄養成分表示を参考に
1.9g(塩分)÷150g(全体の重さ)×100=約1.27g としています。
かね貞「さつま揚」は?
2番目はこちらのさつま揚げです。
形は紀文食品のものとほとんど同じ小判型ですが、色に関してはこちらの方が少し薄いように見えます。
「VL(バリューライン)」の表示のとおり、こちらはコンビニのローソンで購入したものです。
気になる原材料としては
- 魚肉
- 澱粉(でんぷん)
- ぶどう糖
- 食塩
- 大豆蛋白(たんぱく)
- 植物油
- 砂糖
- 加工澱粉
- ソルビトール
- 調味料(アミノ酸等)
- pH調整剤
と表記されています。
魚肉の内容に関しては記載がありませんでした。
アレルギーについては
- 小麦
- 卵
- 大豆
- ゼラチン
に注意しておきましょう。
紀文食品のさつま揚げには使われていなかった「小麦」と「ゼラチン」が入っています。
製品100gに含まれる塩分は、表示のとおり1.9gとなっています。
岡留蒲鉾の「さつま揚げ」は?
最後はこのさつま揚げに注目してみましょう。
3つの製品の中で唯一「発泡スチロールトレイ」でのパックでした。
形は棒状で表面の色はよく揚げてあるためか、結構濃い目です。
パックされていたラップには
『本場鹿児島 生が一番』
『ジェット便でお届けしました』
というシールが貼られています。
確かに、製造者の住所が鹿児島県志布志(しぶし)市となっています。
原材料としては
- 魚肉(タラ、エソ、タイ、その他小魚)
- 豆腐
- でん粉(小麦、コーンスターチ)
- 植物性蛋白(小麦)
- 地酒(鹿児島県産)
- 砂糖
- 食塩
- 調味料(アミノ酸等)
- 保存料(ソルビン酸)
- 貝Ca
と表記されています。
魚肉の内容は書かれているものの「地酒」がちょっと気になります。
鹿児島県産というと「芋焼酎」でしょうか・・・。
ごく微量だとは思われますが、気になる方は原材料名をしっかりと確認しておいた方が無難です。
それから、アレルギーの出やすい「小麦」「大豆」には気を付けましょう。
明記されていませんが「卵」も使用されている可能性があります。
さつま揚げでアレルギーが出てしまったら?
上の項目で紹介したように、一般的なさつま揚げにはアレルギーになりやすい食品(卵・小麦・大豆など)が含まれています。
これらのアレルギーを持った赤ちゃんが食べた場合、口周りや舌などが赤く腫れる症状(口腔アレルギー症候群)が出る可能性があります。
赤ちゃんの体質にもよりますが、ひどい場合には口周りだけでなく身体中に蕁麻疹(じんましん)が出る恐れもあります。
そして、このようなアレルギー反応には
- 即時性・・・食べた直後~30分以内に出る
- 遅延性・・・食べて数時間~数日後になってから出る
というように2つのパターンがあります。
即時性の場合には原因となる食品が分かりやすいのですが、遅延性では「どの食材で出るのか特定しにくい」という難点があります。
もし赤ちゃんにさつま揚げを与えていて、口周りや身体に異常が確認された場合には、すぐに食べさせるのをやめて様子をみましょう。
まれなケースでは、呼吸困難や痙攣(けいれん)といった重症になることも考えられます。
最終的にはママの判断ですが、しばらく経っても体調が思わしくない場合には皮膚科や小児科を受診された方が無難です。
ちなみにネットで色々調べているうちに、小さな子供のかかりやすい病気や日々の健康に関する情報について、詳しく書かれた本を見つけました。
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病院に行くかどうか迷ったり、こんな時にはどうしたら?というような身近な疑問の解決に役立つ内容となっています。
また、私自身も愛読していますが子育て全般に関する「育児本」として、このシリーズが分かりやすくておススメです。
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文字ばかりではなく、可愛らしいイラストや4コマ漫画が随所にありますので、気軽に読み進めることができます。
ご自身で読まれる以外に、初めてお子さんが生まれたご家庭へのプレゼントとしても喜ばれることでしょう。
さつま揚げに関する雑学あれこれ?
余談ですがさつま揚げはもともと中国の料理で、それが沖縄(琉球)に伝わり鹿児島(薩摩)を経由し、日本全国に広がったとされています。
名称も鹿児島では「つけ揚げ」と呼ばれ、沖縄方言では「チキアギ」だそうです。
さらに西日本ではこのさつま揚げのような「揚げかまぼこ」全般を指して「てんぷら」と呼ぶ人も多いとか・・・。
それから中身に
- ごぼう
- ウィンナー
- 玉ねぎ
- タコ
- イカ
- 茹で卵
- 紅しょうが
- 野菜
などを混ぜたり包んだものもあります。
そういえば地元の商店街や観光地でも「じゃこ天」「ごぼ天」「タコ天」などが店頭で売られており、食べ歩きされている姿を見かけたことがあります。
(参考資料:「薩摩揚げのWikipedia」より)
まとめと私の体験談
このように赤ちゃんに対する「さつま揚げ」の開始時期やアレルギーについて調べてみると、注意点がいくつか出てきました。
最後にまとめとなりますが、
- 生後11ヶ月~1歳頃の離乳食完了期から
- 細かく切って茹でて「塩油抜き」を
- 原材料や添加物に気をつけて
- 念のため最初は少量からスタート
- 卵・小麦・大豆アレルギーにも注意して
といったところでしょうか。
含まれている塩分や、アレルギーの出やすい原材料などに気を付けて食べさせてあげましょう。
参考までに、私の娘(1歳)にも細かく刻んださつま揚げ入りおかゆを試したところ、ペロッと完食でした。
食後の体調変化も特に見られなかったため、次は汁物に入れてみようかと考えています。
皆さんの赤ちゃんにも美味しいさつま揚げが問題なく食べられ、今後も元気に成長されることを願っております。