その栄養価の高さから「海のミルク」とも呼ばれる牡蠣(カキ)ですが、小さな赤ちゃんに食べさせても大丈夫なのでしょうか?
先日、親戚の家で御馳走になった寄せ鍋の牡蠣を見ていて、こんな疑問が頭に浮かんできました。
- 赤ちゃんに牡蠣はいつ頃から大丈夫?
- 柔らかそうだけど離乳食にはどうなの?
- アレルギーが出たりしないだろうか?
などなど・・・私にも1歳過ぎの娘がおりまして、離乳食の食材に関しては気になるところです。
今日はそんな私と同じような疑問をお持ちの方々の為にも、調べてきたことを紹介したいと思います。
ちなみに牡蠣以外の貝類については、こちらに詳しくまとめてあります。
毎日お忙しい皆さんの知識の足しになれば幸いです。
赤ちゃんに牡蠣はいつ頃からOK?
まずはじめに、気になる牡蠣の開始時期から見ていきましょう。
私が調べた離乳食サイトや育児本によりますと、牡蠣はだいたい生後9~10ヶ月頃の離乳食後期から大丈夫という見方が多いようです。
牡蠣はアサリやハマグリといった他の貝よりも柔らかい部分が多く、歯の生え揃っていない赤ちゃんでも比較的食べやすい食材とされています。
ちなみに、国内で流通している牡蠣としては
- イワガキ・・・基本的には「夏場」が旬
- マガキ・・・・基本的には「冬場」が旬
の2種類が有名です。
地域限定で他にも数種類がありますが、スーパーや魚屋さんなどに出回っているのは上記のどちらかが主となります。
牡蠣を離乳食として与えるには?
次に赤ちゃんへの食べさせ方になりますが、『新鮮なものを充分に加熱調理する』のが鉄則となります。
牡蠣の美味しい食べ方のひとつとして、生食(生ガキ)が挙げられます。
しかしながら、まだ胃腸が未発達である赤ちゃんには不向きで、消化不良によりお腹をこわす可能性があります。
それからノロウィルスによる食中毒も考えられますので、生煮えであったり火の通りが甘いものには注意が必要です。
市販品であっても購入から数日が経過していたり、長時間「常温」のまま置かれた牡蠣は避けた方が無難です。
鮮度が怪しかったり、あやふやな場合にはやめておきましょう。
ちなみに何年かに一度のサイクルで、「貝毒(かいどく)」による食中毒も報告されています。
こちらは前述のウィルスのよるものと違い、いくら加熱しても毒性が失われるわけではありません。
ニュースや海辺などにおいて、貝毒の情報が出ている際には注意しておきましょう。
では調理方法になりますが、上にも書いた通り「茹でる・蒸す・焼く」といった方法で牡蠣の中心まで確実に火を通しましょう。
一般的には「85~90℃を90秒間以上」の加熱で、ノロウィルスを死滅させることができると言われています。
同様に、牡蠣の身に付着している可能性のある寄生虫に対しても効果的だそうです。
十分な加熱が済んだら、後は包丁で細かく刻んで食べやすくしてあげましょう。
そのままで与えると喉に詰まったり、気管支に入り込んだりする恐れがあります。
また、牡蠣の身の周りにある「黒いヒモ状」のものは、固くて消化されにくい部分となります。
赤ちゃんには、本体の柔らかい部分だけを刻んで食べさせてあげましょう。
おススメの離乳食メニューとしては
- 牡蠣おかゆ
- 牡蠣のシチュー
- 牡蠣鍋
などが良いでしょう。
カキフライは衣が食べにくかったり、揚げ物なので油が気になります。
1歳を過ぎて、噛む力も付いてきてからが無難と思われます。
牡蠣でアレルギーが出たりするの?
牡蠣も食品である以上、食物アレルギーになる可能性があります。
参考までに政府発表の資料を見てみましょう。
この中に牡蠣は含まれていませんが、貝類の中では「アワビ」がアレルギーになりやすいとされています。
(参照:消費者庁 アレルギー表示についてより)
試しに育児サイトをいくつか閲覧して回ったところ、牡蠣アレルギーの子供も一定数いるようです。
中には、牡蠣が原材料として使われている「オイスターソース」もダメというケースもありました。
症状としては『口腔アレルギー症候群』といって、特定の食品を食べた直後に口の周辺や舌、唇が赤く腫れたりする場合があります。
その他にも
- 手足、身体の蕁麻疹(じんましん)
- 目のかゆみや充血
- 鼻水
- 喉の痛みや腫れ
- 喘息
- 下痢や嘔吐
というように、中には「花粉症」や「食中毒」に類似する症状が出る場合もあります。
念のため食後1時間くらいは子供の身体や、お腹の調子に変化が無いか観察しておきましょう。
食後しばらく経ってから、子供の口の中をチェックするのも良いでしょう。
もし子供に牡蠣でアレルギー反応が出た場合には、
- アサリ
- ハマグリ
- シジミ
- アワビ
- サザエ
といった他の貝類でも同様のアレルギーが出る可能性があるため、食べさせる際には注意が必要です。
それから牡蠣に限らず、初めての食品を赤ちゃんに食べさせるのは「平日の午前中が良い」とされています。
それはもし重大なアレルギー反応などが出た場合、すぐに病院に駆け込めるからです。
例えば土日祝日の夕方以降などでしたら、受診可能な病院を探すのが容易ではありません。
子供の万が一に備えておくという意味でも、頭に入れておきましょう。
気になる方には小児科や皮膚科で、パッチテスト(採血不要)などの検査をしてもらうことも可能です。
ちなみにネットで色々調べているうちに、小さな子供のかかりやすい病気や日々の健康に関する情報について、詳しく書かれた本を見つけました。
⇒【楽天ブックス】はじめてママ&パパの0〜6才病気とホームケア
病院に行くかどうか迷ったり、こんな時にはどうしたら?というような身近な疑問の解決に役立つ内容となっています。
また、私自身も愛読していますが子育て全般に関する「育児本」として、このシリーズが分かりやすくておススメです。
⇒【楽天ブックス】子育てハッピーアドバイス 明橋大二 著 / 太田知子 イラスト
文字ばかりではなく、可愛らしいイラストや4コマ漫画が随所にありますので、気軽に読み進めることができます。
ご自身で読まれる以外に、初めてお子さんが生まれたご家庭へのプレゼントとしても喜ばれることでしょう。
少し余談ですが、ベビーグッズ全般としてはこちらもおススメです。
⇒おしゃれなベビーキッズ用品のセレクトショップ【I love baby(アイラブベビー)】
圧倒的な品揃えに加え、デザインの可愛さには一見の価値があると思われます。
赤ちゃんのお食事グッズだけでなく、衣類・おもちゃ・お出掛け用品・消耗品などが幅広く取り揃えられています。
まとめと私の体験談
このように今回は牡蠣の開始時期や、アレルギーに関することを調査してきました。
いくつか注意点が出てきましたので、ポイントだけでも押さえておきましょう。
それでは最後にまとめとなりますが
- 生後9~10ヶ月頃の離乳食後期から
- 新鮮なものを充分に加熱して
- 柔らかい部分を刻んでおかゆやシチュー等に
- 念のため最初は少量からスタートを
- 食後のアレルギーや食中毒にも気を付けて
といったところでしょうか。
参考までに私の娘(1歳)にも先日、よく調べてから寄せ鍋の牡蠣を少し与えてみました。
特に味付けはせず、刻んでおかゆに混ぜたところ普通に食べてくれました。
冒頭にも書きましたが、牡蠣には各種ビタミン(中でもB12が豊富)に加え、亜鉛や銅などのミネラルが非常に多く含まれています。
その他にも良質なタンパク質、必須アミノ酸などが赤ちゃんの健康維持に役立つことでしょう。
季節的な面もある牡蠣ですが、「旬のもの」としてうまく離乳食に取り入れてあげたいですね!