小さな赤ちゃんの育児に関わっておられる皆さん、毎日ホントにお疲れ様です。
さて、お子さんの肌に下記のような症状が出ていないでしょうか?
- 手足や顔がガサついている
- 肌荒れや湿疹が治らない
- かゆみも出ている感じがする
私は病院の先生ではありませんので確かなことは言えませんが、これらはアトピー性皮膚炎の可能性が考えられます。
ちなみに最近では「アトピー性湿疹」と呼ぶ方が適切だそうです。
実は私も幼少期よりアトピーを患っていました。
幸い二十歳前後で治まりましたが、当時の掻き傷がいまだに残っています。
そんな私にも2人の娘(4歳と2歳)がおりまして、子供の病気に関しては特に気になります。
私の集めた情報が、皆さんのお役に立てば幸いです。
アトピー性皮膚炎の基本的な特徴とは?
まずはこの「アトピー性皮膚炎」について、基本的な特徴を説明しておきます。
分かりやすいようにまとめてみますと
- 原因・・・・・皮膚の乾燥とバリア機能の異常など
- 好発部位・・・手足や体幹、顔、頭皮など
- 発症年齢・・・65%が1歳まで、90%が5歳までに発症
- 症状・・・・・慢性的な皮膚の炎症や乾燥、痒みを伴う
- 治療方法・・・ステロイド外用薬、免疫抑制外用薬、抗ヒスタミン薬など
- 類似疾患・・・乳児湿疹、おむつかぶれ
- 合併症・・・・とびひ、水イボ、円形脱毛症など
等が挙げられます。
アトピーの原因に関してはまだ解明されていないことが多く、遺伝も考えられるそうです。
(しかし私の両親にはアトピー病歴がありませんでした)
参考までに私の場合、手足の関節の内側(曲がる側)に症状がよく出てました。
夏などは汗をかきやすく、寝ている間に無意識に掻いて悪化させることもありました。
何度も掻くうちに肌がザラザラ、ガサガサと硬くなり白い粉をふいたような感じだったのを覚えています。
それからアトピーの原因と関連があるとされている
- 食物アレルギー
- 気管支喘息
ですが、私はどちらも持っていました。
当時のアレルギー検査では牛乳・ダニ・ハウスダストの値が高く出ていましたが、現在では牛乳も普通に飲めています。
気管支喘息は埃っぽい布団で寝たり、急に冷たい空気を吸い込んだりすると息苦しくなることがありました。
こちらは今でもたまに出ますので、犬や猫にはあまり触らないように気を付けています。
アトピーの写真や画像を見てみると?
では次に、アトピーと診断された写真を紹介しておきます。
ネットに掲載されている中から、典型的なものを選んでみました。
(以下の写真は「症例専門サイト たんぽぽこどもクリニック」様のHPを参照させていただきました)
まずは足に見られるアトピーです。
足の甲と親指の付け根の辺りにガサガサができています。
次はお尻側の太ももでしょうか、広い範囲の肌が乾燥しているように見えます。
椅子に座ったりすることがあると、ズボン等に擦れて肌への刺激が起きそうです。
それからこちらは手に症状があらわれています。
手の甲が乾燥によってひび割れており、見るからに痛々しいです。
また、下の写真のようにアトピーは顔にもできやすいとされています。
目尻から耳へかけての部分に湿疹が見られます。
私も昔かさぶたが気になっては剥がしてしまい、血が出たりしていました。
同じ場所でそれを繰り返すため、治まった今でも痕が残っています。
また、耳自体にできることもあります。
中には「耳切れ」といって、耳たぶが炎症によって出血したりすることもあるそうです。
皮膚に付いている黄色い部分は、滲出(しんしゅつ)液が固まったものと思われます。
皮膚科の先生に聞いたところ、滲出液というのは「血液成分の中の水やタンパク質」だそうです。
最後の写真はおでこから頭皮にかけてアトピーが出ています。
顔やおでこは赤ちゃんの手が届きやすく、無意識に掻いて傷になったりする可能性があります。
赤ちゃんの爪切りは定期的に行い、肌を傷付けないようにしておきましょう。
掻きむしった患部から「とびひ」に感染してしまうケースもあるそうです。
ここまでに紹介したものは、あくまでもアトピーの参考写真となります。
最初の項目にも書きましたが、乳児湿疹などの類似疾患も存在します。
安易な素人判断は避け、気になる場合には専門の医療機関に相談された方が無難です。
病院では何科を受診すればいいの?
これはやはり皮膚科が1番と思われます。
またはかかりつけの小児科で先生に相談してみたり、定期健診の際に聞いてみるのも良いでしょう。
ちょうど私の勤務先に皮膚科の先生がおられますので、少しお話を聞かせてもらうことができました。
その中でも皆さんに役立ちそうな情報としては
「アトピーは程度によって4つの段階(軽微・軽症・中等症・重症)に分けられます」
「1人1人の赤ちゃんに適した治療法、対処法がありますので早めの受診をおススメします」
などがありました。
ちなみにネットで色々調べているうちに、小さな子供のかかりやすい病気や日々の健康に関する情報について、詳しく書かれた本を見つけました。
⇒【楽天ブックス】はじめてママ&パパの0〜6才病気とホームケア
病院に行くかどうか迷ったり、こんな時にはどうしたら?というような身近な疑問の解決に役立つ内容となっています。
また、私自身も愛読していますが子育て全般に関する「育児本」として、このシリーズが分かりやすくておススメです。
⇒【楽天ブックス】子育てハッピーアドバイス 明橋大二 著 / 太田知子 イラスト
文字ばかりではなく、可愛らしいイラストや4コマ漫画が随所にありますので、気軽に読み進めることができます。
思い通りにいかなくて悩むことも多い育児ですが、この本を読むと何か「ほっこり」した気持ちになれます。
アトピーの治療や予防法とは?
特徴を紹介した最初の項目でも触れましたが、アトピー性皮膚炎にはいくつかの治療方法があります。
主として患部に塗布する外用薬や内服薬で、
- ステロイド外用薬
- 免疫抑制外用薬
- 抗ヒスタミン薬
- 抗アレルギー薬
- 漢方薬
等が有効であるとされています。
私も小学生~中学生の頃、ステロイド薬と非ステロイド薬を交互に使用していました。
肌の状態が普段より悪い場合はステロイドに頼り、少し良くなってきたら軽めの薬に切り替えていたのを覚えています。
それから軽度なアトピーであったり、予防的な観点からのスキンケアも重要です。
基本的には皮膚を清潔に保つことですが、具体的には
- 汗をかいたら早めの入浴やシャワーで洗い流す
- ナイロン製のタオルや衣服は肌への刺激になるため控える
- 室内を定期的に清掃、換気して埃の発生を抑える
- 部屋の温度や湿度を適正に保つ(特に夏冬)
- 犬や猫などのペットとの同居・同室を避ける
などに注意しておきましょう。
繰り返しになりますが、アトピーの程度や治療の必要性などは子供によって違ってくるものです。
どの治療方法がその子にとって最も適しているかは、先生と親御さんでよく話し合って決められるのが良いでしょう。
また、やや昔(1990年代)に流行った「アトピービジネス」にも気を付けましょう。
近年でも2014年に『アトピーに効く』という謳い文句で、無許可の医薬品を販売した業者が摘発されています。
これらはステロイド薬に対する誤ったイメージで不安を煽り、我が子のアトピーを何とかしてあげたいという親心を狙う悪徳商法とも言われています。
実際に逮捕された業者の中には
- 天然素材100%のクリーム
- 〇〇の特別な水や自然食品
- 体内の毒素を排出するサプリや内服薬
といった根拠や効能の無い商品を、高額で売っていたケースもあります。
民間療法が全て悪いとは言えませんが、得体の知れないものを大事な赤ちゃんに使用するのは避けた方が無難です。
まとめと私の体験談
このように、今回は全国で約250万人の患者がいると言われている「アトピー性皮膚炎」について調べてきました。
ご自身のお子さんだけでなく、周りのお友達などに同様の症状が見られる場合もあることでしょう。
予備知識として、あらかじめ頭に入れておいても損はないと思われます。
最後にまとめですが
- 食物アレルギーや気管支喘息がないか
- パパママや祖父母にアトピーの人がいないか
- 気になる場合は早めに皮膚科を受診して
- 日常からスキンケアを心掛けて肌を清潔に
- 悪徳なアトピービジネスにも気を付けて
というような点に留意しておきましょう。
繰り返しになりますが、アトピーはその原因や発症メカニズムが完全に解明されておりません。
加えて万人に有効な特効薬も開発されていないそうです。
ただ、症状を軽くしたり抑える治療方法は日々研究されていますので、先生も言われるように早めの受診をおススメします。
赤ちゃんの柔肌に痕などが残らないように願っています!