夏場の防波堤や砂浜から投げ釣りで釣れたりするキス(鱚)ですが、赤ちゃんの離乳食としてはどうなのでしょうか？

先日釣り好きの友人から、釣りたてのキスを分けてもらいました。
私には1歳過ぎの娘がおりますが、頂いたばかりの新鮮なキスを見ながらこんな疑問が浮かんできました。

などなど・・・娘も最近色んな食材が食べられるようになりましたが、魚についてはまだあまり試したことがありません。

今日はそんな私と同じような疑問を持たれた方のために、調べたことを紹介していきたいと思います。
毎日育児でお忙しい皆さんのお役に立てば幸いです。

赤ちゃんにキスはいつから食べさせられる？

まずは気になるキスの開始時期に注目してみましょう。
私の調べたいくつかの育児サイトによりますと、キスは一般的に生後5～6ヶ月頃の離乳食初期から大丈夫という意見が多くありました。

というのも、食用になる魚類は「身の色」によって大きく3つに分けることができます。
そしてそれぞれで、赤ちゃんに食べさせ始めるのに適した時期があります。

具体的に書き表しますと

という感じで、今回のキスは「白身魚」に分類されています。
ちなみにこの順番は赤ちゃんにとっての食べやすさの他に、アレルギーの出やすさにも関係しています。
(※アレルギーについては、また後の項目で詳しく説明します)

キスで離乳食を作るには？

まずは一般的なキスの食べ方を見てみましょう。
地域や季節で若干違いはありますが、

などがあります。
キスの身は白身で淡白な上に柔らかく、その上品な味わいから「高級魚」というイメージもあります。

ただ、上記の中でも小さな赤ちゃんに適した調理方法は限られてきます。
塩焼きやムニエルはどうしても味が濃くなりますし、揚げ物は衣や油分が気になりますね。

そんな中で離乳食としてもおススメなのは、キスを単純に「素焼き」したものが良いでしょう。
塩を振らずにそのまま弱火～中火でよく焼きます。
コンロにある「魚焼き器」で焼く場合には、ついつい目を離して焦がさないように注意が必要です。

キスにしっかり火が通ったら、皮をよけて中の身だけを使いましょう。
皮が混じると赤ちゃんの口に残り、食べにくい場合があります。

それから、お箸やピンセットで小骨を完全に除去します。
特に赤ちゃんの喉はまだまだ細く、キスの小さな骨でさえ引っかかってしまう事があります。

油分を気にされないのであれば、素焼きの代わりに「素揚げ」もおススメです。
焼くよりも小骨が柔らかくなっているため、もし取り残した場合でも喉に引っ掛かる可能性が低くなります。

ほぐした身をお粥や軟飯にまぶせば「キスご飯」になりますし、茹でて刻んだ野菜と和えておかずにするのも良いでしょう。

残ったキスを保存しておくには？

ちなみに、上記のように加熱したキスの「ほぐし身」は冷凍保存が可能です。
もちろん離乳食だけでなく私たちの食材にも使えますので、下のような容器を試してみてはいかがでしょうか。

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この容器は冷凍庫や電子レンジをはじめ、食洗機に入れて洗うのもOKという優れモノです。

魚介類以外にも大根や人参といった茹でるのに時間がかかる根菜などを小分けし、冷凍しておくのにも役立ちます。
容器自体が平べったい形になっていますので、冷凍庫の中でそれほど場所を取らないというメリットもあります。

少し余談ですが、ベビーグッズ全般としてはこちらもおススメです。

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赤ちゃんのお食事グッズだけでなく、衣類・おもちゃ・お出掛け用品・消耗品などが幅広く取り揃えられています。

キスを生で食べさせるのはNG？

上の項目でも紹介しましたが、キスには天ぷらや塩焼き以外に刺身やお寿司のネタとしての食べ方もあります。
スーパーや魚屋さんで刺身用パックも売られていますし、釣ってきたキスを刺身に調理される方もおられることでしょう。

ただ、赤ちゃんの胃腸は私たちと比べてまだまだ弱く、消化能力的にも生魚は控えた方が良いというのが定説となっています。

ではいつ頃から大丈夫なのかといいますと、他の生ものと同様に少なくとも2歳以降でなるべく3歳以上になってからが無難と思われます。
ちなみに生のキスの身や皮を噛み切るには、それなりの「噛む力」が必要となります。

それから食中毒に対しての抵抗力を考えると、私たち大人と同程度になるのは平均的にみて12歳くらいからであるとも言われています。

子供自身の好みにもよりますが、アレルギーのこともありますので最初は少しずつ試してみましょう。
一般的には、加熱した食材よりも生の方がアレルギーになりやすいとされています。

また、お店で出されたものはまず大丈夫ですが、海から釣ってきたキスには寄生虫が付いている場合があります。
しっかりと加熱すれば寄生虫による食中毒は防げますので、子供が小さいうちは魚の生食を控えた方が無難と思われます。

新鮮なキスの刺身は弾力もあって美味しいのですが、赤ちゃんには相応な年齢になってからにしておきましょう。

キスでもアレルギーが出たりするの？

上の項目でも少し触れましたが、ここではキスのアレルギーについて詳しく説明します。

政府発表の資料によると、最もアレルギーが起こりやすいとされている27品目(そのうち魚介類は7品目)には含まれていません。
(参照：消費者庁　アレルギー表示についてより)

ただしこれは「出にくい」というだけで、100%大丈夫な訳では無いのです。

症状としては『口腔アレルギー症候群』といって、食事中や食後に口の周辺や舌、唇が赤く腫れたりする場合があります。

その他にも

というように、一部は「花粉症」や「食中毒」に似た症状が出る場合もあります。
念のため食後1時間くらいは赤ちゃんの口周りや、お腹の調子に変化が無いかチェックしておきましょう。

もしキスで赤ちゃんにアレルギー反応が出た場合には、

といった他の魚でも同様のアレルギーが出る可能性があるため、食べさせる際には注意が必要です。

参考までにキスは「スズキ目スズキ亜目キス科」という分類になっています。
上にも書きましたが、真鯛やアジも同じスズキ目スズキ亜目ですので気を付けましょう。

また、キスに限らず初めての食品を赤ちゃんに試すのは「平日の午前中が良い」といわれています。

それはもし重大なアレルギー反応などが出た場合、すぐに病院に駆け込めるからです。
これが土日祝日・大型連休・お盆・お正月でしたら、受診可能な病院を探すのが大変になります。
赤ちゃんの万が一に備えておくという意味でも、頭に入れておきましょう。

気になる方には小児科やアレルギー科で、パッチテスト(採血不要)などの検査をしてもらうことをおススメします。

ちなみにネットで色々調べているうちに、小さな子供のかかりやすい病気や日々の健康に関する情報について、詳しく書かれた本を見つけました。

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病院に行くかどうか迷ったり、こんな時にはどうしたら？というような身近な疑問の解決に役立つ内容となっています。

また、私自身も愛読していますが子育て全般に関する「育児本」として、このシリーズが分かりやすくておススメです。

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文字ばかりではなく、可愛らしいイラストや4コマ漫画が随所にありますので、気軽に読み進めることができます。

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そもそもキスは離乳食に向いているの？

ここではキスの栄養面などから、赤ちゃんの離乳食に適しているかどうかを検証していきます。

キスは高タンパクで、白身でもあることから低脂肪の魚です。
主な栄養成分としては

などが豊富に含まれています。
中でもビタミンDが非常に多く含まれていて、他のビタミン類も野菜類からは摂取されにくいものが多いのです。

さらに近年では

といった健康に役立つ必須脂肪酸にも注目が集まっています。

ただ、大量に食べればそれで良いという訳ではありません。
どんなに健康に良いと言われる食材でも限度を超えてしまうと、消化不良でお腹をこわしたりする事があります。

お米や野菜、肉類などと合わせてバランスの取れた食事を心掛けることが、赤ちゃんの健康に繋がっていきます。

ちなみにキスの美味しい季節は、産卵前の6月～8月頃とされています。

季節的には限られますが、白身で柔らかく食べさせやすいことからもキスは離乳食向きと言えるでしょう。

まとめと私の体験談

このように今回はキスの開始時期や、アレルギーについて調べてきました。
その中で注意点がいくつか出てきましたので、ポイントだけでも押さえておきましょう。

それではまとめになりますが

赤ちゃんにキス(鱚)は？

• 生後5～6ヶ月の離乳食初期頃から
• 充分な加熱調理をして
• 小骨や皮はしっかり取り除き
• 最初は少量から様子を見つつ
• 食後のアレルギーにも一応の注意を

といったところでしょうか。

参考までに、冒頭でも書いたキスを素焼きにして1歳の娘に試してみました。
味付けしていませんが、焼くとほのかに磯の香りがしているようでした。

ほぐした身を少しだけお粥に混ぜたところ、すぐにペロッと完食してしまいました。
見事な食べっぷりにもう少しあげようかと思いましたが、アレルギーのことも考えて今回はやめておきました。

皆さんの赤ちゃんにも、旬で美味しいキスが問題なく食べられるように願っています。