ラーメンのトッピングをはじめ中華料理には欠かせない焼豚(チャーシュー)ですが、赤ちゃんの離乳食にはどうなのでしょうか?
※焼豚は主に日本での名称で、本場の中国では「叉焼」と表記されるそうです。
私にもちょうど1歳で離乳食真っ盛りの娘がおります。
先日家族でラーメンを食べに行った際、上に乗っている焼豚についてこんな疑問が浮かんできました。
- 赤ちゃんに焼豚はいつ頃から大丈夫?
- 塩分や脂肪分が多いのでは?
- 添加物やアレルギーの心配は?
などなど、おそらく私と同じようにお考えのママさんも多いのではないでしょうか。
今日はそんな焼豚について、私なりに調べた情報を紹介していきたいと思います。
毎日育児に奮闘されている皆さんにとって、少しでも役に立てば幸いです。
目次
赤ちゃんに焼豚はいつからどのように?
まず最初は焼豚の開始時期に注目してみましょう。
私が調べた育児本や離乳食サイトでは、なるべく1歳を過ぎてからという記述が一般的なようでした。
ただし無条件にOKという訳ではなく、1口あたりの大きさや分量などには注意が必要と思われます。
どんな食品でもいきなりたくさん食べさせるとお腹をこわしたり、後述するアレルギーの可能性も出てきます。
はじめはスプーン1~2口程度で、少量からお試しされることをオススメします。
食べさせ方としては細かく刻んでおかゆに混ぜたり、野菜スープなどの具材や「味付け役」として加えるのもよいでしょう。
油分が気になる場合には、なるべく白い所(脂身)を避けて赤身の部分を選ぶのがいいですね。
まだ噛む力が充分に備わっていない赤ちゃんには、すり鉢などですり潰してあげましょう。
それから焼豚の端や表面の「焼き目」はやや硬く、私たち大人でも口に残る場合があります。
まだ小さな子供には、食べる前に取り除いてあげる方が無難と思われます。
ちなみに赤ちゃんが1歳未満の場合などには無理をせず、まずはこんなベビーフードから試してみてはいかがでしょうか。
こちらは生後5ヶ月頃からOKと記載されていました。
原材料には白身魚のタラが使われており、食べやすいように裏ごしもされています。
常温保存が可能なため、ちょっとしたお出掛けやおかずに困った時にも役に立つ事でしょう。
含まれている塩分や脂質の量はどのくらい?
皆さんもご存じのように、市販されている焼豚には味付けや保存のため相当量の食塩が使用されています。
それから焼豚のような加工食品は、総じてカロリーや脂肪分が高いとされています。
参考までに、私が近所のスーパーで買ってきた3種類の焼豚の塩分と脂肪分を紹介しておきます。
下記に100gあたりの塩分を計算してみました。
- 丸大食品「黒叉焼」・・・2.0g
- フードリエ「焼豚」・・・2.4g
- 日本ハム「焼豚」・・・・4.1g
というように、丸大食品と日本ハムの製品では2倍くらいの差があります。
そのまま食べてみた感じでも、後者は塩辛く思われました。
続いて100gあたりの脂質がこちらです。
- 丸大食品「黒叉焼」・・・19.6g
- フードリエ「焼豚」・・・10.4g
- 日本ハム「焼豚」・・・・ 2.7g
というように、計算間違いかと思う位の差が出ていました。
ちなみに丸大食品は「バラ肉」、フードリエは「ロース肉」という記載がありましたが、最も数値の低い日本ハムの焼豚はどこの部位か書かれていませんでした。
もしかすると脂身の少ない「ヒレ肉」あたりかもしれませんね。
味見した際の食感も少し硬めでした。
塩抜きや油抜きをした方が良さそう?
上の項目にて、焼豚に使われている塩分や脂肪分の多さがお分かり頂けたかと思います。
これを受けて赤ちゃんに食べさせる分については、まず下茹でによる「塩・油抜き」をおススメします。
そのまま茹でるよりなるべく細かく切って断面積を増やした方が、より効率的に塩分や脂肪分を抜くことができます。
その際ついでに、包丁で端の「焼き目」の部分を切り取ってしまいましょう。
茹でる際には柄付きのザルや茶こしを使うと便利ですが、湯気やお鍋のふちは熱いので注意が必要です。
私も上の写真のように、刻んだ焼豚を4~5分茹でてみました。
味見してみると結構薄味になっていましたので、減塩効果は期待できそうです。
写真では見にくいですが、煮汁の表面に油膜が出来ていたため「脂肪分」もある程度落とすことができたと思います。
ちなみに焼豚のように水分を含む加工食品に関しては、細菌や微生物が繁殖しやすいと言われています。
赤ちゃんの胃腸はまだまだ未発達で、ちょっとしたことでお腹の調子を崩しやすいものです。
開封してから必要以上に素手でベタベタ触ったり、常温で長時間放置するのは避けた方が無難です。
焼豚は製造過程で一度火が通っていますが、食中毒予防の観点からも塩抜きを兼ねた再加熱をおススメします。
賞味期限の確認と合わせて、夏場や梅雨の時期などは特に注意しておきましょう。
焼豚は冷凍保存も可能?
市販されている焼豚の賞味(消費)期限は、生鮮食品より多少は長く設定されています。
ただし上の項目にも書きましたが、一度開封したものはなるべく早く食べ切ることが推奨されています。
それでも残ってしまった場合には、私たちが食べて消費するか冷凍保存がおススメです。
解凍後の食感が多少変わるものの、成分まで変わる訳ではありませんのでこんな容器を試してみてはいかがでしょうか。
この容器は冷凍庫や電子レンジをはじめ、食洗機に入れて洗うのもOKという優れモノです。
焼豚以外にも大根や人参といった茹でるのに時間がかかる根菜などを小分けし、冷凍しておくのにも役立ちます。
容器自体が平べったい形になっていますので、冷凍庫の中でそれほど場所を取らないというメリットもあります。
少し余談ですが、ベビーグッズ全般としてはこちらがおススメです。
⇒おしゃれなベビーキッズ用品のセレクトショップ【I love baby(アイラブベビー)】
圧倒的な品揃えに加え、デザインの可愛さには一見の価値があると思われます。
赤ちゃんのお食事グッズだけでなく、衣類・おもちゃ・お出掛け用品・消耗品などが幅広く取り揃えられています。
焼豚に含まれる添加物やアレルゲンとは?
ちなみにどんな食材でも、少なからずアレルギーが出る可能性があります。
参考までに、アレルギーになりやすい食材をまとめて政府が発表していますので紹介しておきます。
(参照:消費者庁 アレルギー表示についてより)
ここでは塩分の項目でも紹介した3種類の焼豚について、原材料をチェックしてみたいと思います。
丸大食品の「黒叉焼」は?
ではまず、こちらの焼豚から見ていきましょう。
冒頭で解説したように、商品名に「叉焼」の漢字が使われています。
薄くスライスされていますが、バラ肉らしく脂身の部分がよく分かります。
そして気になる原材料ですが、細かくて見にくいので全部書き出してみました。
- 豚ばら肉
- しょうゆ
- 果糖ぶどう糖液糖
- 発酵調味料
- 砂糖
- ポークエキス
- みりん
- 食塩
- キシロース
- 調味料(アミノ酸等)
- リン酸塩(Na)
- 一部に小麦、大豆、豚肉を含む
というようにメインは豚のばら肉ですが、その他いくつかの添加物が含まれています。
調べてみたところ、キシロースというのは糖類の一種のようです。
(キシロースを還元したものが、ガムなどで有名なキシリトールだそうです)
アレルギーになりやすい食品に関しては
- 小麦
- 大豆
- 豚肉
などが挙げられます。
これらの食品でアレルギーが出る赤ちゃんには気を付けましょう。
参考までに栄養成分表示も載せておきます。
他の2つの焼豚と比べて塩分は低いのですが、脂質とカロリーの高さが気になるところです。
フードリエの「焼豚」は?
続いて2番目はこちらの製品となります。
大きさと色合いについては、先ほどの丸大食品の焼豚(バラ肉)とよく似ています。
ただ、使われている部位は「肩ロース」となっています。
原材料としては
- 豚肩ロース肉
- 砂糖
- 還元水あめ
- 食塩
- 醤油
- 香辛料
- たん白加水分解物
- 乳たん白
- 米醸造調味料
- 酸味料
- 調味料(アミノ酸等)
- リン酸塩(Na)
- 一部に卵、小麦を含む
というようにこちらも各種調味料をはじめ、数種類の添加物が使われています。
アレルギーになりやすい食品に関しては、
- 卵
- 乳
- 小麦
- 大豆
- 豚肉
というように、卵や乳も含まれています。
単純に豚肉だけで作られている訳ではないということが分かりますね。
栄養成分表示も載せておきます。
今回3種類の中において、塩分と脂肪分は中間の値でした。
日本ハムの「焼豚」は?
そして最後の焼豚はこちらです。
これまでの2製品と若干違い、長方形をしています。
スライスされているのは同じですが、表面の焼き目がしっかり付けられています。
注目の原材料としては
- 豚肉
- 砂糖
- 食塩
- 大豆たん白
- しょうゆ
- はちみつ
- 老酒
- オイスターソース
- 卵たん白
- 乳たん白
- 香辛料
- さとうきび抽出物
- 加工デンプン
- 調味料(有機酸等)
- リン酸塩(Na)
- 増粘剤(増粘多糖類、加工デンプン)
- 着色料(カラメル色素、紅麹)
- 酸化防止剤(ビタミンC)
- 発色剤(亜硝酸Na)
- 香料
- 香辛料抽出物
- 一部に卵、乳成分、小麦、大豆、豚肉を含む
というようにこちらも着色料や発色剤といった、数多くの添加物が使われています。
加えて老酒やはちみつについても注意が必要です。
ご存知の方もおられると思いますが、はちみつには「ボツリヌス菌」が混入している可能性があります。
この菌が体内に入ると乳児ボツリヌス症を発症する危険があるため、1歳未満の赤ちゃんには与えない方が良いと言われています。
(実際に数年前、この症状が原因で赤ちゃんが1人亡くなっています)
アレルギーの出やすい食品については
- 卵
- 乳
- 小麦
- 大豆
- 豚肉
と表記されています。
やはり加工食品ということで、手作りの際にはまず使わないと思われる食品などにも注意が必要ですね。
参考までに栄養成分表示も載せておきます。
脂質の少なさで決めるならこの焼豚なのですが、上記のような添加物の多さと塩分の高さが気にかかります。
どちらにしても焼豚は他におかずが無い時や、たま~に与える程度にとどめておきましょう。
そもそも赤ちゃんには肉や魚、野菜といった自然食品を中心に、無添加や減塩に配慮した離乳食を食べさせるのが好ましいと思われます。
焼豚がアレルギーになることも?
上の項目でも紹介したように、市販されている焼豚には卵・乳成分・小麦・大豆・豚肉などが使用されています。
そのためこれらのアレルギーを持った赤ちゃんが食べた場合、口周りや舌などが赤く腫れる症状(口腔アレルギー症候群)が出る可能性があります。
赤ちゃんの体質にもよりますが、ひどい場合には口周りだけでなく身体中に蕁麻疹(じんましん)が出る恐れもあります。
そして、このようなアレルギー反応には
- 即時性・・・食べた直後~30分以内に出る
- 遅延性・・・食べて数時間~数日後になってから出る
というように2つのパターンがあります。
即時性の場合には原因となる食品が分かりやすいのですが、遅延性では「どの食材で出たのか判別しにくい」という難点があります。
もし赤ちゃんに焼豚を食べさせていて、口周りや身体に異常が確認された場合には、すぐに食事をやめて様子をみましょう。
まれなケースでは、呼吸困難や痙攣(けいれん)といった重症になることも考えられます。
最終的にはママの判断ですが、しばらく経っても体調が思わしくない場合には皮膚科や小児科を受診された方が無難です。
ちなみにネットで色々調べているうちに、小さな子供のかかりやすい病気や日々の健康に関する情報について、詳しく書かれた本を見つけました。
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病院に行くかどうか迷ったり、こんな時にはどうしたら?というような身近な疑問の解決に役立つ内容となっています。
また、私自身も愛読していますが子育て全般に関する「育児本」として、このシリーズが分かりやすくておススメです。
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文字ばかりではなく、可愛らしいイラストや4コマ漫画が随所にありますので、気軽に読み進めることができます。
ご自身で読まれる以外に、初めてお子さんが生まれたご家庭へのプレゼントとしても喜ばれることでしょう。
まとめと私の体験談
このように赤ちゃんに対する焼豚の開始時期やアレルギーについて調べたところ、いくつかの注意点が見つかりました。
最後にまとめとなりますが、
- 与えるなら生後1歳を過ぎてから
- 「焼き目」以外を細かく刻んで食べやすく
- 下茹でによる塩・油抜きを忘れずに
- はじめは少しずつ様子を見ながら
- 原材料やアレルギーにも注意して
といったところでしょうか。
参考までに私の娘(1歳)にも、細かく刻んで塩抜きしたフードリエの焼豚を試してみました。
おかゆに混ぜても良かったのですが、今回は野菜スープに入れたところしっかり完食してくれました。
ただやはり塩分や添加物が気になりますので、うちでも頻繁に食べさせるのは避けるつもりです。
皆さんのご家庭でも与え過ぎに注意して、赤ちゃんがこれからも健康ですくすく成長されますように!