急に赤ちゃんに高熱が出て、慌てて病院に行ったらヘルパンギーナと診断された・・・。
そんな時にお医者さんに聞きそびれたり、家に帰ってから思い付いた疑問点もあるかと思います。
たとえば、
- 感染経路は一体どこから?
- 治療方法や他の子にうつさないためには?
- 予防接種や免疫はあるの?
などなど・・・今日はそんな方々の不安や心配を少しでも取り除くために、私が色々調べたことを紹介します。
赤ちゃんの看病でお忙しい皆さんのお役に立てれば幸いです。
ちなみに当記事は「赤ちゃんがヘルパンギーナにかかっている」ことを前提としています。
もしまだよく分かっていないという場合には、こちらの記事を参照ください。
⇒ヘルパンギーナかも?初期症状と写真画像はこちら!
また、治療的なことよりも保育園や食事といった日常生活に関する点には下記の記事をおススメします。
⇒ヘルパンギーナで保育園は?食事やお風呂もどうしたら?
感染経路と今後の予防方法はどうすれば?
ではまずヘルパンギーナはどのようにしてかかったのでしょうか。
その感染経路を把握するとともに、今後の予防方法に生かしていきましょう。
もちろんこれ以上感染を広げないためにも、「他の子供にうつさない」ことが大切です。
ヘルパンギーナの感染経路としては大きく分けて、かかっている子の
- 鼻水や涎(よだれ)などに触れる接触感染
- くしゃみや咳をした際の飛沫(ひまつ)感染
- 便内のウィルスからの糞口(ふんこう)感染
という3通りが考えられます。
ありがちなのが保育園などで一緒に遊んでいるうちに、ヘルパンギーナにかかっている別の子からうつってしまうケースです。
遊具やおもちゃに付着した唾液などから感染する例もあります。
それからママや保育士さんのオムツ替え後の手洗いが不十分だったりすると、そこからウィルスを広めてしまう可能性があります。
家庭内でも顔や身体を拭くタオル類などを使い回した結果、兄弟姉妹で感染が広がってしまうパターンもあります。
ヘルパンギーナを『うつさない・予防する』ためには
- オムツ(特に便)の処理を確実に行う
- かかっている子との接触をなるべく避ける
- まめに丁寧な手洗い(できればうがいも)をさせる
- 身体を拭くタオルや食器類(スプーンなども)の共有をしない
というような点に注意しましょう。
また、ヘルパンギーナは小さな子供だけでなく大人でもかかる可能性があります。
その場合、統計的にみると乳幼児よりも症状が重くなる傾向にあります。
赤ちゃんが完治するまでは、飛沫感染を防ぐために日常からマスクを着用しておいた方が無難です。
合わせてオムツ替えの後には、普段以上に丁寧な手洗いとうがいを推奨します。
それでも気になる方には、こんなアルコール消毒方法もあります。
ちょっとしたお出掛けの際にも携帯しやすく、ジェルタイプなので赤ちゃんの手にも擦り込みやすくなっています。
少し余談ですが、ベビーグッズ全般としてはこちらもおススメです。
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どれくらいの日数で完治するの?
次にヘルパンギーナにかかった場合、治るまでに必要となる日数はどのくらいでしょうか。
赤ちゃんの個人差にもよりますが、一般的には
- 潜伏期間(感染から発症まで)・・・2~4日
- 初期症状(主に高熱)・・・・・・・1~3日
(たまに無熱性もあり) - 完治まで(喉の奥の水疱)・・・・・5~7日
というように、発症すると治るまで1週間から10日程度(潜伏期間を入れると2週間くらい)かかります。
ただし、ヘルパンギーナは治った(と思われた)後も比較的長期間(長いと約1ヶ月間)にわたり、ウィルスが便の中に出続けます。
喉の水疱が消えてからも、念のためしばらくは上の項目で紹介した予防法を実践された方が良いでしょう。
ここで油断してしまうと感染の拡大に繋がる場合もあります。
「外から帰ったらまず手洗い・うがい」という日常の行為は、こういった様々な場面でも有効となっています。
治療方法はどうすればいいの?
実はこのヘルパンギーナですが、一旦かかると有効な治療法というものが存在していません。
特効薬もなく、ウィルスが原因であるために「抗菌薬」も効果がありません。
いわゆる風邪の特効薬が無いのと同じですね。
そのため、発熱や喉にできた水疱の痛みを和らげるといった対症療法をしつつ、赤ちゃん本人の自然治癒力に頼るのが一般的となっています。
ただ、上でも少し触れた「合併症」の可能性もゼロではないため、できれば早めに小児科を受診した方がよいとされています。
喉にできた水疱の痛みで食べ物や飲み物を嫌がることも多く、そのため十分な水分補給ができずに脱水症状を起こす可能性があります。
この場合には、点滴などによって水分や栄養を体内に摂り入れることになります。
ちなみに、ヘルパンギーナとよく似た症状が出るものには「手足口病」があります。
原因となるウィルス(コクサッキーウィルスやエンテロウィルス)がほとんど同じで、口の中(喉の奥)に水疱ができる点も似ています。
赤ちゃんの個人差によって初期の熱がほとんど出なかったり、喉の水疱の数にも多い少ないがあります。
食欲も普段とあまり変わらず、元気に外で遊びたがる子もいます。
しかし基本的に外出は必要最低限に抑え、自宅で安静に休ませるのが一番の治療方法といえるでしょう。
見た目は元気そうでも、ウィルス感染によって赤ちゃんの体力は確実に落ちているのが普通です。
夜の睡眠時間やお昼寝も十分に取らせてあげたいところです。
それから、これ以上体内へウィルスを侵入させないためにも、丁寧な手洗いとできればうがいも徹底された方が無難です。
ヘルパンギーナに免疫はあるの?
これについては、一度ヘルパンギーナにかかると「その際に原因となったウィルス」に対しては免疫(ほとんどの場合は一生)が付くとされています。
ただし、上の項目でも少し触れましたが原因となるコクサッキーウィルスには数種類が存在します。
それからエンテロウィルスという別のウィルスにもいくつかの種類が確認されています。
そのため夏から秋にかけてのワンシーズンに2~3回かかったり、5歳くらいになるまで毎年かかってしまう子もいます。
この点に関しては、一生のうちに2回以上かかることがほぼない(まれに例外あり)「水ぼうそう」や「おたふく風邪」と異なっています。
ちなみにヘルパンギーナに対するワクチンも開発されていないため、現在のところ予防接種も実施されていません。
まとめと私の体験談
このように、今回は赤ちゃんがヘルパンギーナにかかった際の治療法や今後の予防法について調べてきました。
これまであいまいに覚えていた私自身にも非常に勉強になりました。
では最後にまとめとして
- かかっている子の鼻水や唾液に注意する
- 便の中にもウィルスが含まれている
- 特効薬や有効な治療方法が無い
- ワクチンや予防接種も無い
- 基本的に赤ちゃんの自然治癒力が頼り
といったところでしょうか。
実際のところ、上で紹介した予防法を徹底していてもヘルパンギーナの感染を完全に防ぐことは困難と思われます。
どんな病気にも当てはまりますが、いくら気を付けていてもかかる時にはかかります。
特に夏場は暑さのせいで身体の抵抗力が弱まるものです。
最終的にはちゃんと栄養のあるものを食べさせて、しっかり睡眠を取って規則正しい生活を送ることが最善の予防法であり治療法になります。
皆さんの赤ちゃんが一日でも早く良くなって、この先も健康で元気に成長されることを願っています!