そのまま食べる他に「野菜スープ」や「オムレツ」の具にもなる納豆(なっとう)ですが、赤ちゃんの離乳食にはどうなのでしょうか。
私も大好きなので普段何気なく食べていますが、先日ふとこんな疑問が頭に浮かんできました。
- 赤ちゃんに納豆はいつからどのように?
- アレルギーが出たりしないだろうか?
- そもそも離乳食に向いているの?
などなど・・・食卓にも並びやすい食品ですが、赤ちゃんの口に入る場合には気になります。
私と同じような疑問を持たれた方もおられると思いますので、今回調べてきたことを順番に紹介していきます。
毎日育児に追われ、お忙しい皆さんのお役に立てれば幸いです。
目次
赤ちゃんに納豆はいつからどのように?
まずは気になる納豆の「開始時期」からみていきましょう。
私が調べた離乳食サイトによりますと、納豆は一般的に生後5~6ヶ月頃の離乳食初期から与えても大丈夫な食材とありました。
ただ、そうは言っても小さな赤ちゃんにとって食べやすくする工夫が必要です。
納豆の種類としては、粒のままのものよりも「ひきわり」がおススメです。
小粒タイプなどでも包丁で刻めば問題ありませんが、少しでも手間を省きたい場合にはやはり「ひきわり」が良いでしょう。
あとこれは赤ちゃんの好みにもよりますが、納豆のネバネバをある程度取り除くことも可能です。
方法としては、茶こしか網の細かいざるに納豆を入れて上から熱湯をかけます。
ヤケドには注意が必要ですが、熱湯の入ったお鍋に納豆を漬けて菜ばしなどでかき混ぜても良いです。
このように「湯通し」してから水気を切れば、ネバネバが多少は取れて赤ちゃんにも食べさせやすくなります。
また、一旦冷凍させてから解凍しても同じようにネバネバが抑えられます。
小粒納豆の場合などには、包丁で細かく刻みやすくなるため便利です。
ネバネバのままでも気にせず食べてくれる赤ちゃんには必要ありませんが、そのまま与えて食が進まないと思ったら試してみましょう。
食べさせ方としては冒頭でも少し触れた通り、野菜スープやお味噌汁に入れるのがおススメです。
卵が食べられるならオムレツや炒り卵の具にもなります。
シンプルに納豆かけご飯ならぬ、「納豆かけお粥」でも良いでしょう。
赤ちゃんの月齢が進んでくれば、納豆入りのハンバーグやお焼きなど様々なバリエーションが考えられます。
どれくらいの分量を与えればいいの?
では次に、離乳食として与える際の「分量」はどれくらいが好ましいのでしょうか。
これは赤ちゃんの月齢や、その日の食事内容にもよりますので一概に決めることは難しいものです。
参考程度ですが、おおまかな目安で納豆のパック(45g~50g)を基準にした分量をまとめてみました。
- 生後5~6ヶ月 ・・・1/4パック
- 生後7~8ヶ月 ・・・1/3パック
- 生後9~10ヶ月・・・1/2パック
- 生後11ヶ月~1歳・・2/3パック
- 1歳以降 ・・・・・・1パック
(食べられるようなら)
ちなみに、たいていの納豆パックに付属している「たれ」は塩分が強いため、乳幼児期には不要と思われます。
当然ながら「辛子」もやめておきましょう。
薬味としてのネギは赤ちゃんにとって口の中にも残りやすく、苦手とする場合もあります。
残った納豆は消費期限内なら冷蔵庫でも構いませんが、下のような保存容器に入れて冷凍しておいても良いでしょう。
これは冷凍や電子レンジだけでなく、食洗機に入れてもOKという優れモノです。
納豆だけでなく他の葉物や根菜類を茹でて小分け冷凍するのにも便利です。
それから、納豆を冷凍させるとネバネバが取れるというメリットもあります。
解凍の必要が出てきますが、湯通しする手間は省けます。
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赤ちゃんが納豆を食べない場合には?
私たち大人になってからも「納豆が苦手で食べられない」という人がおられます。
それは納豆の持つ独特の風味や香り、粘りなどが原因ですが赤ちゃんにとっても同じことが考えられます。
上の項目でも少し触れましたが、そのままの納豆にひと手間加えるだけで食べてくれる場合もあります。
- 風味や香り・・・他の離乳食に混ぜる形をとる
- ネバネバ・・・・湯通しや一旦冷凍してからの解凍
納豆がメインとなる離乳食にせず、他のメニューの「おまけ」として添える程度にしてみましょう。
一例を挙げると、具沢山のお味噌汁や五目おかゆなどがおススメです。
要は他の具材に紛れ込ませて食べさせるという方法です。
赤ちゃんに歯が生えてきて噛む力も強くなってくれば、細かく刻んでお焼きや豆腐ハンバーグの中に入れてみると意外と食べてくれたりします。
納豆でもアレルギーが出るの?
さて、ここで食品として避けて通れないのがアレルギーの問題です。
皆さんご存知のとおり、納豆は基本的に大豆が原料となっています。
そしてこの大豆ですが、政府が発表している「アレルギーが出やすい27品目」の食品の中に含まれています。
(参照:消費者庁 アレルギー表示についてより)
すでに大豆でアレルギーが出る赤ちゃんにはもちろんですが、これまで大豆製品を口にしたことがない子にも注意が必要です。
一般的な大豆アレルギーの症状としては、食後に口周りや中などが赤く腫れたりするケースが考えられます。
※これは「口腔アレルギー症候群」とよばれています。
その他にも
- 手足、身体の蕁麻疹(じんましん)
- 目のかゆみや充血
- 鼻水
- 喉の痛みや腫れ
- 喘息
- 下痢や嘔吐
というように、一部は「花粉症」や「食中毒」に似た症状が出る場合もあります。
また、このようなアレルギー反応の出方については
- 即時性・・・食事中~30分以内に出る
- 遅延性・・・食後数時間~数日後になってから出る
というように2つのパターンがあります。
即時性の場合には原因となる食品が分かりやすいのですが、遅延性だと「何の食材でアレルギーが出たか分かりにくい」という問題があります。
赤ちゃんに納豆を食べさせていて、口周りや身体に違和感を感じた場合にはすぐに食事を中断して様子をみましょう。
稀なケースではありますが、中には痙攣(けんれん)や呼吸困難といった重症になることも考えられます。
※これは「アナフィラキシーショック」ともよばれています。
最終的にはママの判断になりますが、しばらくしても症状が治まらない時には小児科かアレルギー科を受診させた方が無難です。
気になる方には、採血が不要なパッチテストなどでアレルギーの有無を検査してもらうと良いでしょう。
赤ちゃんと大豆に関してもっと詳しく知りたいという場合には下記の記事をおススメします。
ちなみにアレルギーの一種と言えなくもありませんが、納豆の「ネバネバ」が赤ちゃんの口周りや顎に付いたままだと湿疹やかぶれの原因にもなります。
小さいうちはまだ上手にご飯を食べることができませんので、食後には濡らしたガーゼハンカチなどで早めに拭き取ってあげましょう。
食事が終わったら、顔や手を洗面台で洗ってあげるのも衛生的でおススメです。
そもそも納豆は離乳食に向いているの?
昨今の健康食品ブームで、納豆が身体に良いことは周知の事実となっています。
ここでは納豆の栄養面と、小さな赤ちゃんにも本当に向いているのかを検証したいと思います。
まず納豆の原料は大豆であることから、植物性タンパク質が豊富です。
加えて
- ビタミンB2
- ビタミンK
- パントテン酸
- 鉄分
- マグネシウム
などがバランス良く含まれています。
一度に大量に食べるのではなく、毎日でも少しずつ摂取することで赤ちゃんの体調を整えたり、成長に必要な栄養素を摂り込むことができます。
それから整腸作用や便秘予防にもなる食物繊維ですが、納豆100グラム中には6.7グラムも含まれています。
お通じが硬かったり不規則な場合には、うまく離乳食に取り入れたいところです。
また、納豆には「ナットウキナーゼ」という酵素が含まれています。
この酵素は血液をサラサラにして、血栓の発生を抑える効果があるとも言われています。
これらの優れた栄養素と、比較的安価で一年中入手が可能な点などからも納豆は離乳食に向いているといえるでしょう。
ただ、いくら身体に良いといっても食べ過ぎには注意しておきましょう。
納豆も限度を越えて食べると、消化不良でお腹をこわす可能性があります。
アレルギーの項目でも症状の一つとして挙げていますが、少量与えただけでも下痢になる場合にはそちらの原因も考えられます。
下痢をしていなくても納豆の粒がそのまま出てくるようであれば、今の赤ちゃんの消化能力に合っていないこともあります。
もう少し細かく刻んだり、すり鉢ですり潰してから与えてみましょう。
まとめと私の体験談
以上のように、今回は身近で手頃な食材である納豆について調べてみました。
多少の注意点も見つかりましたので、要点だけでも覚えておいて損はないように思われます。
最後にまとめとなりますが
- 生後5~6ヶ月頃の離乳食初期から
- 最初のうちは「ひきわり」がおススメ
- ネバネバを取るには湯通しか一旦冷凍で
- 本人が嫌がる場合には無理に与えない
- 大豆アレルギーにも注意が必要
といったところでしょうか。
繰り返しになりますが、アレルギーには気を付けましょう。
参考までに、私の娘(3歳6ヶ月)は納豆が苦手です。
小粒などをお味噌汁に入れてみても、見つけ出してよけてしまいます。
ひきわりをハンバーグに混ぜた時には気付かずに食べてくれましたが、入れ過ぎるとバレそうです。
健康にも良いので親としては食べて欲しいのですが、無理強いはせず「そのうち食べられるだろう・・・」と静観しています。
皆さんの赤ちゃんには、納豆が普通に食べられるよう願っています!